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高校化学で覚えるべきアミノ酸の構造式とタンパク質の成分分析問題

アミノ酸 必須 性質 側鎖
グリシン - H
アラニン - CH3
セリン - CH2-OH
システイン - CH2-SH
アスパラギン酸 - CH2-COOH
フェニルアラニン CH2-◆
グルタミン酸 - CH2-CH2-COOH
チロシン - CH2-◆-OH
メチオニン CH2-CH2-S-CH3
リシン 塩基 CH2-CH2-CH2-CH2-NH2

表の見方

◆…ベンゼン環

必須…必須アミノ酸は◯、そうでないアミノ酸は-

性質…酸性アミノ酸は酸、塩基性アミノ酸は塩基、それ以外は中

タンパク質(またはアミノ酸がいくつかつながった物質)の成分を決定する問題

上の表を見てまず目につくアミノ酸はベンゼン環をもっているフェニルアラニンとチロシン。ベンゼン環をもつアミノ酸はキサントプロテイン反応によって検出される。

したがってXがキサントプロテイン反応で橙色に抵触したら、Xはフェニルアラニンまたはチロシンを含んでいるとわかる。

続いてシステインとメチオニン。この2つは硫黄(S)を含む。これは酢酸鉛(Ⅱ)水溶液を入れて黒色の沈殿が出るかどうかでわかる。

「Xに酢酸鉛水溶液を入れて沈殿が出た…」とあったら、Xはシステインまたはメチオニンを含んでいるとわかる。

またグリシン以外のアミノ酸はすべて光学異性体をもつ。すなわち不斉炭素原子をもつ。もしXが「光学異性体をもたないアミノ酸をもっていた」とすれば、Xにグリシンが含まれているとわかる。

整理

キサントプロテイン反応 → フェニルアラニン or チロシン

酢酸鉛(Ⅱ)水溶液 → システイン or メチオニン

光学異性体をもたない → グリシン

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