複素数の絶対値の定義と公式

複素数には絶対値という概念があります。しかし中学校で習った実数の絶対値と定義が根本的に違います。複素数の絶対値は複素数平面上におけるその複素数と原点の距離を表します。つまり $3+4i$ の絶対値とは、複素数平面上における $3+4i$ と原点の距離のことです。

複素数 $z=a+bi$ の絶対値 $|z|$ を \[ |z| = \sqrt{a^2+b^2} \] と定義する。

1次の複素数の絶対値を求めなさい。

$(1)\ \ |3+4i|$

$(2)\ \ |5-12i|$

$(3)\ \ |-2+i|$

$(4)\ \ |-3-5i|$

$(5)\ \ |9|$

$(6)\ \ |-3|$

$(7)\ \ |7i|$

$(8)\ \ |-8i|$

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[su_spoiler title="解答" style="fancy"]

1

$(1)\ \ |3+4i|=\sqrt{3^2+4^2}=5$

$(2)\ \ |5-12i|=\sqrt{5^2+(-12)^2}=13$

$(3)\ \ |-2+i|=\sqrt{(-2)^2+1^2}=\sqrt{5}$

$(4)\ \ |-3-5i|=\sqrt{(-3)^2+(-5)^2}=\sqrt{34}$

$(5)\ \ |9|=|9+0i|=\sqrt{9^2+0^2}=9$

$(6)\ \ |-3|=|-3+0i|=\sqrt{(-3)^2+0^2}=3$

$(7)\ \ |7i|=|0+7i|=\sqrt{0^2+7^2}=7$

$(8)\ \ |-8i|=|0-8i|=\sqrt{0^2+(-8)^2}=8$

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上の練習問題から次の重要な性質がわかる。

① 複素数の絶対値は、その複素数が実数の場合、実数の絶対値と一致する。 ② 純虚数の絶対値は、その純虚数から $i$ をとった実数の絶対値になる。

複素数の絶対値の公式

複素数 $z=a+bi,\ \omega=c+di$ について \[ (1)\ \ |z\omega| = |z||\omega| \\ (2)\ \ \left|\frac{z}{\omega}\right| = \frac{|z|}{|\omega|} \] が成り立つ。

実際に成り立つかどうか確かめてみよう。

[
|2+3i|=\sqrt{2^2+3^2}=\sqrt{13} \
|-1+4i|=\sqrt{(-1)^2+4^2}=\sqrt{17} \
|2+3i||-1+4i|=\sqrt{13}\sqrt{17}=\sqrt{221}
]

[
|(2+3i)(-1+4i)|=|14+5i|=\sqrt{14^2+5^2}=\sqrt{221}
]

となり $(1)$ の公式が成り立つことがわかった。

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