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乾燥剤の種類と乾燥に適さない気体まとめ(十酸化四リンやソーダ石灰など)

高校化学で扱う乾燥剤は十酸化四リン、塩化カルシウム、ソーダ石灰、酸化カルシウム、濃硫酸です。

種類 乾燥剤 乾燥に適さない気体
酸性乾燥剤 十酸化四リン 塩基性の気体
中性乾燥剤 塩化カルシウム アンモニア
塩基性乾燥剤 ソーダ石灰 酸性の気体
塩基性乾燥剤 酸化カルシウム 酸性の気体
液体乾燥剤 濃硫酸 塩基性の気体と硫化水素

アンモニアは塩基性の気体、塩化水素は酸性の気体です。

酸性乾燥剤は塩基性の気体、塩基性乾燥剤は酸性の気体に適さず、乾燥剤の中に通すと乾燥剤と気体同士で反応する。そのため十酸化四リンにはアンモニアなどの塩基性気体は通さない。

中性乾燥剤である塩化カルシウムはアンモニアと反応するので、アンモニアは通さない。

濃硫酸と水(硫酸の希釈と注意点)にあるように濃硫酸は「水を欲しがっている」水溶液で、吸湿作用と脱水作用があり、気体の乾燥剤としても使用できます。ただし硫化水素とは反応してしまうため硫化水素は通さない。

参考

上の動画はシリカゲルの使い方を紹介しています。食品などのパッケージに入っているシリカゲルは、空気中の水分をよく吸収する中性乾燥剤です。

動画では、シリカゲルをひげそりと一緒に入れる様子を映しています。湿気が多い風呂場などの近くにひげそりを置いていると、刃が自然に錆びてしまう。シリカゲルを近くに置いておけば、ひげそりの刃をある程度水蒸気から守ってくれます。

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