中学受験を控えた子どもがいます。小学六年生になって塾に行きたくないと言っています。受験は諦めるしかないでしょうか…?

キャラクター 川田一郎。黒田家の家庭教師。

塾に行きたくない時、どうするか?

本当に程度によりますが、一時的な感情でそう言っている感じならば、受験まであと少しだからとなんとか説得してあげましょう。これを書いている私も小学六年生の時は塾に行きたくなくてしょうがありませんでしたね。私の場合は塾に何人かの相談相手がおり、その先生たちから「もう少しだから辞めないで頑張ったほうがいい」とひたすた「もう少し」「もう少し」「もう少し」と言われ続けて耐えていました。

実は塾に行きたくないと本気で考えるのは、塾にも責任があります。いい塾はスパルタの加減を知っているため、プレッシャーにつぶされそうな子は総動員して精神的ケアに努めます。多くの受験生は家族からも厳しくしつけられており、塾側もそれを知っているからどこかのタイミングでムチからアメに切り替えるのです。

いずれにしても基本的に「もう少しだから」とか「勉強時間を少し減らしてもいいから」と言ってネガティブな高揚をまずはおさえてください。

「しかし泣き叫ぶほど塾を嫌がっている場合、塾を切り替える必要もあるかもしれません。小学六年生になって塾を変えるのはかなり危険ですが、幼少期の極度のストレスが後々どんな影響を与えるかわからないので、子どもの様子がおかしいと思ったら塾を変えることも考えましょう」

受験は諦めないで

ストレスでどんなに参っていようとも、中学受験は通過していただきたいと思っています。これまでの指導経験でもそのようにアドバイスしてきました。おそらくご家庭は中学受験対策のためにこれまで数百万円というお金を教育投資として使ってきたはずです。それを途中で諦めたらすべてが終わってしまいます。巨額の教育投資が『思い出』になってしまうのです。

その時は自分たちに都合のいいように解釈するかもしれない(言い方が悪いですがご容赦ください。ここはとても大切なところだからです)。しかし後で必ず、必ず後悔する時がくるでしょう。高校受験は中学受験よりずっと理不尽で、中学受験の時は簡単に入れた学校が高校受験では入れなくなってしまうという残酷な現実に、今以上に苦しむことになる。

※高校受験は受験人口が急増するため、偏差値がかなり上がってしまう。また中学受験は用意しているが高校受験は用意していないという上位校が多く、中学受験下位校が一気に上位校になってしまう現象が起きる。

諦めたらなにもかも終わり。続ければ、つまり中学受験でどこかに引っかかれば、形として残ります。教育投資は成功したことになります。

「高校受験を経てきた人は休む暇なく大学受験の対策を始めなければならず、中学受験を経てきた人に比べて勉強と青春の両立が難しくなります。ある種の器用さがないと大学受験で苦しむことになります。大学受験をふまえても、高校受験より中学受験のほうが圧倒的にいいのです」

あまりにもつらそうだったら志望ランクを落とす

中学受験は一校でも合格したら『成功』と考えてください。偏差値の高い学校に行くのは素晴らしいですが、偏差値というのは毎年変わる水もの。受験を辞めるか続けるかという瀬戸際で偏差値を極度に気にしても仕方ありません。

辛かったら志望ランクを落として、少し気軽な感じになってください。偏差値を10落とすとそれまでのこわばった生活が変わり、ストレスもかなり軽減されるはず。受験を辞める前に志望ランクを落とすことが大事ですね。

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