高校化学ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)の整理

ハロゲンは以下の4つ。

フッ素
塩素
臭素
ヨウ素

フッ素

フッ素分子は、分子量は小さいが二量体として存在するため、下方置換で集める。

性質 内容
原子番号 9
周期表 2周期17族(ハロゲン)
原子量 19.00
分子量 38.00
常温状態 気体(淡黄色)
元素区分 典型非金属

HF(フッ化水素)

常温常圧で気体。無色、刺激臭。水に溶けるとフッ化水素酸になる。塩酸と違いフッ化水素酸は弱酸(HFは分子間水素結合によって電離しにくいため)。フッ化水素酸はガラスと反応してヘキサフルオロケイ酸となるのでポリエチレン容器に保存する。

フッ素の化学反応式

フッ素に水を加える
2F2 + 2H2O → 4HF + O2

ホタル石に濃硫酸を加える
CaF2 + H2SO4 → CaSO4 + 2HF

ガラスにフッ化水素を加える
SiO2 + 6HF → H2SiF6 + 2H2O

塩素

塩素は17族ハロゲンの一つで、黄緑色・刺激臭の有毒な気体。工業的には食塩水の電気分解で集めるが、実験ではさらし粉に塩酸を加えるか、酸化マンガンに濃塩酸を加えるかで集める。塩素はプールの殺菌によく使われる。

項目 内容
原子番号 17
周期表 3周期17族(ハロゲン)
原子量 35.45
分子量 70.9
常温状態 気体(黄緑色)
元素区分 典型非金属

HCl(塩化水素)
無色、刺激臭。水に溶けると塩酸。

CaCl(ClO)・H2O(さらし粉)
塩酸を加えると塩素を発生させる。

CaCl2(塩化カルシウム)
気体の中性乾燥剤として使われる。ただしアンモニアは通してはいけない。

塩素の化学反応式

さらし粉に塩酸を加える
CaCl(ClO)・H2O + 2HCl → CaCl2 + 2H2O + Cl2

酸化マンガンに濃塩酸を加える
MnO2 + 4HCl → MnCl2 + 2H2O + Cl2

塩素と水の反応
Cl2 + H2O ↔ HCl + HClO

金属との反応
2Na + Cl2 → 2NaCl

食塩水の融解塩電解
2Cl- → Cl2 + 2e- (陽極で発生)

水素との反応(光)
H2 + Cl2 → 2HCl (光を当てる)

食塩と硫酸の反応
NaCl + H2SO4 → NaHSO4 + HCl

食塩と硫酸の反応はいわゆる「揮発性酸塩と不揮発性酸の反応」。これは揮発性の酸の塩に不揮発性の酸を加えると、揮発性の酸が遊離して不揮発性の酸の塩ができるというもの。
揮発性酸塩 + 不揮発性酸 → 不揮発性酸塩 + 揮発性酸

臭素

臭素(Br)は原子番号35、17族4周期に属するハロゲンの1つ。常温常圧で赤褐色の液体で、他のハロゲンと同じく酸化力がある。写真の感光剤として臭化銀(AgBr)が使われていた。臭化銀は光によって分解する。

項目 Br
原子番号 35
17
周期 4
電子殻 28187
原子量 80
分類 ハロゲン
常温 液体(赤褐色)

HBr(臭化水素)
無色刺激臭の気体で水に溶けやすい。

KBr(臭化カリウム)
無色の固体で水に溶けやすい。

AgBr(臭化銀)
写真の感光剤。光によって分解する。
2AgBr → 2Ag + Br2

ヨウ素

ヨウ素は別ページ。
ヨウ素の性質と化合物(ヨウ素ヨウ化カリウムなど)

問題

次の元素のうちハロゲンでないものを選びなさい。

1 塩素
2 酸素
3 フッ素
4 ヨウ素

解答

正解 2

酸素は第16族であり、ハロゲンでない。ハロゲンは周期表の上から順番にフッ素、塩素、臭素、ヨウ素。

問題

ハロゲンの説明として正しくないものを選びなさい。

1 フッ素分子はヨウ素分子よりも酸化力が強い

2 常温常圧において塩素は黄緑色の気体である

3 臭素の最外殻電子は7個ある

4 ヨウ素はヨウ化カリウム水溶液に溶けない

解答

正解 4

ヨウ素は水に溶けないが、有機溶媒やヨウ化カリウム水溶液に溶ける。ヨウ素はヨウ化カリウム水溶液に溶けると

I- + I2 → I3-

の反応を起こす。この状態の水溶液をヨウ素ヨウ化カリウム水溶液という。

またハロゲンの最外殻電子はすべて7個で、1価の陰イオンになる。

問題

さらし粉に塩酸を加える反応式を書きなさい。

解答

CaCl(ClO)・H2O + 2HCl → CaCl2 + 2H2O + Cl2

問題

次の文章の空欄に当てはまる言葉を埋めなさい。

フッ化水素は分子間で( 1 )結合が生じるため、弱酸性であり、沸点は( 2[低い or 高い] )。またガラスにフッ化水素をかけると腐食するが、これはガラスとフッ化水素が反応して( 3 )という酸ができることによる。

解答

1 水素
2 高い
3 ヘキサフルオロケイ酸(H2SiF6

ガラスにフッ化水素を加える反応式は次のとおり。
SiO2 + 6HF → H2SiF6 + 2H2O

問題

塩化カルシウムは気体の乾燥剤として使われるが、塩化カルシウムを用いて乾燥してはいけない気体を一つあげなさい。

解答

アンモニア

問題

過塩素酸と塩素酸の化学式を書きなさい。

解答

過塩素酸 HClO4
塩素酸  HClO3

問題

次の文のうち正しいものをすべて選びなさい。

① 食塩の融解塩電解によって塩素が得られる
② 次亜塩素酸の酸化数は+3である
③ 塩素酸カリウムを加熱すると分解して酸素が生じる
④ 昇こうともいわれる塩化水銀(Ⅰ)は下剤に使われた

解答

正解 ①、③

① 食塩を融解塩電解すると、陽極に塩素、陰極にナトリウムが生じる。
② 次亜塩素酸の酸化数は+1である。
③ 塩素酸カリウムの分解で酸素が発生する。
④ 塩化水銀(Ⅰ)は昇こうではなく甘こうといわれる。