一次結合、一次独立、一次従属のまとめ

$n$ 個のベクトル $\vec{a_1},\ \vec{a_2},\ \cdots,\ \vec{a_n}$ について

\[ c_1\vec{a_1}+c_2\vec{a_2}+\cdots+c_n\vec{a_n} \]

をベクトル $\vec{a_1},\ \vec{a_2},\ \cdots,\ \vec{a_n}$ の一次結合という。ここで $c_1,\ \cdots,\ c_n$ は実数である。

※ベクトルの和を考えるときは必ず次元をそろえる。二次元ベクトルと三次元ベクトルを足すことはできない。次元が違うからである。

一次独立

$2$ 次元ベクトル $\vec{a_1},\ \vec{a_2}$ について \[ c_1\vec{a_1}+c_2\vec{a_2}=0 \] が成り立つための必要十分条件が $c_1=0,\ c_2=0$ であるとき、$\vec{a_1},\ \vec{a_2}$ を一次独立という。

$c_1=0,\ c_2=0$ であれば $c_1\vec{a_1}+c_2\vec{a_2}=0$ が成り立つことは明らかである。問題はその逆で $c_1\vec{a_1}+c_2\vec{a_2}=0$ であれば $c_1=0,\ c_2=0$ となるとき、これらのベクトルを一次独立という。

定義だけを見ると「?」となってしまうが、一次独立とは平行でないことを意味するにすぎない。

$\vec{a_1},\ \vec{a_2}$ が一次独立 ⇔ $\vec{a_1},\ \vec{a_2}$ は平行でない

一次従属

$2$ 次元ベクトル $\vec{a_1},\ \vec{a_2}$ について、少なくとも一つは $0$ でない実数 $c_1=0,\ c_2=0$ を使って \[ c_1\vec{a_1}+c_2\vec{a_2}=0 \] と表せるとき、$\vec{a_1},\ \vec{a_2}$ を一次従属という。

例えば $c_1$ が $0$ でない実数とすると、上の式を

[
\vec{a_1}=\frac{c_2\vec{a_2}}{c_1}
]

と変形できる。つまり $\vec{a_1}$ と $\vec{a_2}$ は平行である。一次従属とは平行を意味する。

$\vec{a_1},\ \vec{a_2}$ が一次従属 ⇔ $\vec{a_1},\ \vec{a_2}$ は平行

以上より一次独立と一次従属は真逆の概念であるとわかる。