代謝の概要 同化(炭酸同化と窒素同化)と異化(呼吸と発酵)

生体内の生化学的反応を代謝という。光合成によって有機物を合成することも、息を吸って吐くことも同じ「代謝」という言葉で表現します。

光合成は単純な物質(二酸化炭素)を複雑な物質(糖)に合成する反応。呼吸は複雑な物質(糖)を単純な物質(二酸化炭素)に分解する反応。それぞれ同化と異化といいます。

同化:単純な物質を複雑な物質に合成する
異化:複雑な物質を単純な物質に分解する

同化

同化はさらに炭酸同化と窒素同化に分けられます。

炭酸同化:二酸化炭素から糖などを合成する反応
窒素同化:窒素からアミノ酸やタンパク質などを合成する反応

注 アミノ酸には窒素が含まれている

炭酸同化≒光合成。ただし光合成でない炭酸同化もあります。

窒素同化は小学校や中学校で習わない難しい反応で、光合成とかなり違います。おおまかには、大気中から取りいれた窒素をアンモニウムイオンにして、アンモニウムイオンを利用して有機酸をアミノ酸にする反応です。

異化

異化の目的はエネルギーを取りだすことで、人間を含む多くの動物は糖を二酸化炭素にする分解反応からエネルギーを得ます。

異化は呼吸と発酵に分けられます。

呼吸:糖などの物質を解糖系、クエン酸回路、電子伝達系などを通して分解する反応
発酵:微生物が有機物を比較的単純なやり方で分解する反応

どちらも分解反応に変わりないですが、複雑度がかなり違います。なお発酵は酵母菌が行うアルコール発酵と乳酸菌が行う乳酸発酵などがあります。

呼吸はさらに酸素を使う好気呼吸と酸素を使わない嫌気呼吸に分けられます。

好気呼吸:酸素を使う呼吸
嫌気呼吸:酸素を使わない呼吸

好気呼吸と嫌気呼吸

好気呼吸は燃焼と糖などの物質を酸素と反応させている点で本質的に同じです。好気呼吸≒燃焼と考えてもいいでしょう。好気呼吸は人間がこれまで発明してきた熱機関(火力発電など)と比較してエネルギー効率が極めて高いことがわかっています。

好気呼吸によって取りだされたエネルギーの半分はATPとして蓄えられますが、この効率性は現代科学でもなかなか実現できません。実際、火力発電のエネルギー効率は三割程度(残りは廃棄されている)。生命活動がいかに複雑で、いかに進化してきたか、好気呼吸のエネルギー効率が物語っていますね。

一方、嫌気呼吸は好気呼吸ほどエネルギー効率がよくありません。

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