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物体の運動の種類 速さと向きから運動を場合分けする

ボールを上に投げるとき、ボールの高さが高くになるにつれてボールは遅くなり、頂点に達すると一瞬だけ止まり、すぐに下に落ちていく。落ちていくときは、速さはどんどん速くなっていく。

ボールを投げるときのボールの運動のように、すべての物体はなにかしらの運動をおこなっている。

運動の種類

運動はまず移動する運動と移動しない運動に大きく分けられる。

  1. 移動しない(静止を続ける運動)
  2. 移動する

移動しないというのも一つの運動である。移動しない運動において、その物体はエネルギーを消費しない。これは私たちの体を考えるとわかりやすい。走っている状態は疲れるが、止まっている状態はあまり疲れない。疲れないということは、自分がもっているエネルギーを放出しないということだ。

続いて移動する運動を分類してみよう。移動する運動は「速さ」と「向き」の二つのポイントから分類する。

  1. 速さも向きも変わらない
  2. 速さも向きも変わる
  3. 速さは変わるが、向きは変わらない
  4. 速さは変わらないが、向きは変わる

例えばビリヤード台をコロコロと進む球はどのような運動だろうか。ビリヤード台はでこぼこがほとんどまったくないため、球は(台の枠にぶつからない限り)まっすぐ進む。そのうえ速さは変わらない。したがって速さも向きも変わらない運動ということになる。

野球ボールを適当に投げる運動は速さも向きも変わる運動である。最初は速く進むが、スピードは時々刻々落ちて、最後はどこかに着地して止まる(速度がゼロになる)。

首都圏を走る中央線と京浜東北線と大阪の地下鉄を走る電車はだいたいまっすぐ進むが、速さはころころ変わる。駅を出発するときの速さはほぼゼロだが、やがて速くなり時速 70km (?)くらいまでいく(大阪の地下鉄は 50km くらい??)。中央線の電車は三番目の運動をおこなうことになる。

地球が太陽の周りを回る運動は、速さは変わらないが、向きは常に変わっている。ある日突然地球が猛ダッシュして豪速回転するということはない。しかし地球は円運動をおこなっているので、向きはいつも変わっている。逆にいうと、向きがいつも変わっているから円運動をおこなっているといえる。

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