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受験生必読!連載小説・第4話「競争と傲慢」その2(劣等生の仲間)

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連載小説ペンは剣よりも強しは実話にもとづいて書かれた受験物語です。

今回は当作品で最も重要な人物、小森涼介という少年が登場します。この少年は平凡な生徒たちと平凡な集団を成功に導く重要人物です。楽観主義で人が想像もできないことを行動に移す人が、何十人もいる集団を一度に変えてしまう奇跡がここから始まっていきます。

受験生やそのご家族だけでなく、仕事で成功したいビジネスマン、人間関係でうまくいかないと悩んでいる方もぜひお読みください。究極の競争を生きていくためのエッセンスがぎっしりつまっています。

こんな方におすすめ!

  • 中学受験生、高校受験生、大学受験生
  • 受験生のご家族
  • 仕事で成功したい方
  • 人間関係で悩んでいる方
  • 運をつけたい方

前回の話:第4話「競争と傲慢」その1(ビリからの再出発)

これまでのストーリー

「ペンは剣よりも強し」全話目次(第1話〜)
第4話「競争と傲慢」その1(ビリからの再出発)

第4話「競争と傲慢」その2(劣等生の仲間)

ある日、家に一通の手紙が届いた。数年前近所に住んでいた女の子の母親からだった。真一郎の母はその手紙を読んで聞かせた。

「真一郎くんはお元気していますか?中学受験をすると聞いて驚いています。娘も中学受験しましたが、家族全員で勉強しているような毎日でした」

この家も同じ感じだった。内野の家もそうだというから、だいたいの家はそうだろう。母も父も塾の教科書と問題集を読んで、暇さえあれば口頭で問題を出していた。それに漢字の書き順、四字熟語、ことわざ、社会常識など、大人が簡単に教えられることはたくさんあった。

「娘の中学受験は家族にとっていい経験になりました。どうか最後まで諦めないで頑張ってください」

手紙にはそう記されていた。母は我が子を見て念押しするように言った。

「最後まで諦めないで頑張ってだって。途中で終わりにしたら、今までやってきたことが全部台無しになっちゃうからね」

「わかってるよ」

…それから何週間が過ぎただろう。真一郎はSクラスで友だちができなかったので、帰りはいつも内野と一緒だった。内野は元気な時もあれば、そうでない時もあり、落差が激しかった。内野はよく辞めたいと言っていたが、明るい時は決まった調子で「まだ頑張る」と言った。

「そう言えば、来週はまたクラス替えだね」

「俺は落ちるかもしれない。ずっとビリに近いから」

「坂本くんは算数ができるからだいじょうぶだよ。たぶんこっちからそっちに行く人がいるよ。その人も二週連続で一位なんだ」

「誰?」

「小森くんっていうんだけど、すごくいい人なんだ。頭がいいのに、人をバカにしたようなこと言わないし」

内野の言うとおり、小森は次の週にSクラスに昇格して真一郎たちの仲間になった。いい人という噂だったが、本当に性格のいい少年だった。第一に精神年齢が異常に低かった。第二に空気を読まなかった。自分とうり二つの少年を見つけた真一郎はすぐに話しかけて、すぐに友だちになった。

きっかけは小森がジュースを黒板に垂らしてアートを作ったことだ。普通の人間はそんなバカなことをしない。先生に怒られることは明らかだし、インテリでプライドの高いSクラスでそんなことをしても面白くないからだ。しかし小森は一人でせっせと意味不明な絵を書いていた。チョークの粉とジュースを混ぜて、黒板消しで消しにくいだろう固形物を作り、それを黒板に押し当てて猫を描いていた。

普通の少年が、知らない人間しかいない新しいクラスに入って、初日にそんなことをするだろうか?

真一郎はそういうバカな人間が一番好きだった。だから調子に乗って自分もジュースを買って同じことをやった。数人の生徒は面白がって見ていたが、注意する者は誰もいなかった。

「名前なんて言うの?」

「坂本っていうの」

「俺は小森。初めてこのクラスに入ったけど、そのうちまた下のクラスに戻るよ」

真一郎が手を止めると、観客席にいた生徒の一人が参加してきた。小森は鼻をほじりながら言った。

「俺バカだし。どうせ受かんないし」

そのあっけらかんとした口調は演技でなかった。小森は本当になにも考えない人間で、天性の楽天家だった。

「俺もそうだよ。いつもあの辺に座ってる」

真一郎は教室の一番うしろを指さした。

「へえ、たぶん俺も毎週その辺に座ることになるから、よろしく」

三人でぺちゃくちゃしゃべっているうちに、大塚と伊藤が教室に入ってきた。大塚は笑いながら三人に近づいて、なにをしているかたずねた。

「お前も描いてみろよ。チョークとジュースを混ぜると化学反応が起きるんだぜ」

チョークの粉が鼻についた小森がそう言うと、大塚は急に不機嫌な仏頂面を作った。

「なにやってんの?あとちょっとで先生がくるんだよ。早く消して」

「チョークって石炭が入ってるらしいよ」

小森は人の話を聞かない能力を持っていた。大塚は声を荒げた。

「早く消せと言ってる。君たちみたいな人がいると、みんなが迷惑するんだよね」

大塚は本当に怒っていた。伊藤は見ないふりを決めていた。伊藤はいつも静かで、声を発しているところを見たことがない。小森は「へーい」と言って黒板消しを手にした。しかし猫の絵は黒板消しで消えない。なぜならそのアートは砂糖水と混ざって黒板にへばりついているからだ。

「消せない。こりゃダメだ」

その時、一人の女子が濡れた雑巾を持って、教室に入ってきた。その子の名前はまだ知らなかったが、いつも一列目に座っている賢い人だということは知っていた。その子はなにも言わず、笑いながら黒板を拭いていった。

三人の男子はその子が拭き終わるのをボケッと見ていた。同じ年の同一の集団で、精神年齢の格差がこれだけあることは不思議な奇跡だった。真一郎はその子が拭いている間、座席表を確認してその子の名前を確認した。

三ヶ月以上一緒にいるのに、話しかけたこともなく、名前を確認したこともなかったその子は大和という変わった名前だった。

…小森は小森涼介という名前だった。涼介はいつも真一郎と同じ列に座って、授業もあまり集中していなかった。得意な科目はなく、国語も算数も平均的だったが、たまにどちらかの科目で奇跡的な点数を起こしていた。

国語の時間中に前週の成績表が返されるが、涼介はよく「うわー国語はまた偏差値四十だ!」と一人で叫んでいた。真面目人間しかいない中でふぬけた人間が出てきた時、集団にどんな変化が起きるか?

この時、涼介も生徒たちも、まして塾の先生も塾長も、小森涼介という少年がこのクラスを奇跡に導くような存在になると想像していなかった。熾烈な競争はしばしば、相手を蹴落とすことを考えがちな真面目人間の殺伐とした集団で行われる。しかしそうした集団はまともな結果を残さない。

優良な結果を残す集団は、涼介のような異分子を必ず含んでいる。

この極端な少年は、頭でっかちの生徒たちに平和と休息を与える重要な役割を持っていた。実際、涼介と真一郎が遊んでいる間、二人を面白がって見ていた群衆からもう一人の異分子が出てきた。彼はそれまで静かな生徒だったが、涼介が入ってきたことをきっかけに目立つようになり、真一郎たちと遊ぶようになっていった。彼は矢野裕二という少し太った少年で、裏表のない性格をしていた。

あとがき

当作品で最も重要な人物、小森くんが出てきました。この少年はその後も変なことをやって生徒たちを笑わせ、嫉妬がうずまくクラスを中和させる役割を持つようになります。この少年がいなければ、中学受験の奇跡は起きなかったでしょう。

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