高校数学 二重根号の外し方(ルート計算の応用)

ルートとルートの和(差)の (2) 乗を計算してみよう.

\begin{eqnarray}
&&\left(\sqrt{2}+\sqrt{3}\right)^{2}\
&=&\left(\sqrt{2}\right)^{2}+2\cdot\sqrt{2}\cdot\sqrt{3}+\left(\sqrt{3}\right)^{2}\
&=&2+2\sqrt{6}+3\
&=&5+2\sqrt{6}
\end{eqnarray
}

から

[
\sqrt{5+2\sqrt{6}}=\sqrt{2}+\sqrt{3}
]

となります.では (\sqrt{5+2\sqrt{6}}) をどのようにして (\sqrt{2}+\sqrt{3}) という簡単な形にできるでしょうか.

二重根号の外し方(プラスの場合)

まず (\sqrt{5+2\sqrt{6}}) の (5) と (6) をとりだして,足して (5) ,かけて (6) になる (2) つの数を考えます.

\begin{eqnarray}
x+y&=&5\
xy&=&6
\end{eqnarray
}

この式をみたす (x,\ y) は (2,\ 3) です.

\begin{eqnarray}
2+3&=&5\
2\times{3}&=&6
\end{eqnarray
}

この (2,\ 3) をルートに入れて

[
\sqrt{2}+\sqrt{3}
]

にします.こうして

[
\sqrt{5+2\sqrt{6}}=\sqrt{2}+\sqrt{3}
]

が得られました.

いくつかの例

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{7+2\sqrt{10}}\
&=&\sqrt{5}+\sqrt{2}\
&\quad&(5+2=7,\ 5\times{2}=10)
\end{eqnarray
}

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{12+2\sqrt{35}}\
&=&\sqrt{5}+\sqrt{7}\
&\quad&(5+7=12,\ 5\times{7}=35)
\end{eqnarray
}

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{7+2\sqrt{12}}\
&=&\sqrt{3}+\sqrt{4}\
&=&\sqrt{3}+2\
&\quad&(3+4=7,\ 3\times{4}=12)
\end{eqnarray
}

二重根号の外し方(マイナスの場合)

続いて (\sqrt{7-2\sqrt{10}}) のルートをはずしてみましょう.今度はルート内の符号がマイナスになっています.先ほどと同じように

\begin{eqnarray}
x+y&=&7\
xy&=&10
\end{eqnarray
}

となる (x,\ y) を見つけます.

[
\left{\begin{array}{lll}
x&=&2\
y&=&5
\end{array}\right.
]

が解となるので

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{7-2\sqrt{10}}\
&=&\sqrt{5}-\sqrt{2}
\end{eqnarray
}

となります.ここで

[
\sqrt{2}-\sqrt{5}
]

としてはいけません. (\sqrt{2}-\sqrt{5}) としてしまうと値が負になりますが,もともとの (\sqrt{7-2\sqrt{10}}) は正です.

いくつかの例

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{8-2\sqrt{15}}\
&=&\sqrt{5}-\sqrt{3}\
&\quad&(5+3=8,\ 5\times{3}=15)
\end{eqnarray
}

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{11-2\sqrt{30}}\
&=&\sqrt{6}-\sqrt{5}\
&\quad&(6+5=11,\ 6\times{5}=30)
\end{eqnarray
}

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{9-2\sqrt{20}}\
&=&\sqrt{5}-\sqrt{4}\
&=&\sqrt{5}-2\
&\quad&(5+4=9,\ 5\times{4}=20)
\end{eqnarray
}

二重根号の係数が \(2\) でないとき

今までは

[
\sqrt{5+2\sqrt{6}}
]

というふうに二重根号の係数( (\sqrt{6}) についている数)が (2) の問題を扱ってきました.ここからは (2) 以外の問題を扱っていきます.

[
\sqrt{17+4\sqrt{15}}
]

(\sqrt{15}) の係数の (4) に注目してください.ルートをはずすにはこれを (2) にする必要があります.

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{17+4\sqrt{15}}\
&=&\sqrt{17+2\sqrt{60}}
\end{eqnarray
}

あとは前問と同じように

\begin{eqnarray}
x+y&=&17\
xy&=&60
\end{eqnarray
}

をみたす (x,\ y) を見つけます.

[
\left{\begin{array}{lll}
x&=&5\
y&=&12
\end{array}\right.
]

が解であるため

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{17+4\sqrt{15}}\
&=&\sqrt{17+2\sqrt{60}}\
&=&\sqrt{5}+\sqrt{12}\
&=&\sqrt{5}+2\sqrt{3}
\end{eqnarray
}

となります.

いくつかの例

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{26+4\sqrt{30}}\
&=&\sqrt{26+2\sqrt{120}}\
&=&\sqrt{6}+\sqrt{20}\
&=&\sqrt{6}+2\sqrt{5}\
&\quad&(6+20=26,\ 6\times{20}=120)
\end{eqnarray
}

\begin{eqnarray}
&&\sqrt{26+8\sqrt{3}}\
&=&\sqrt{26+2\sqrt{48}}\
&=&\sqrt{2}+\sqrt{24}\
&=&\sqrt{2}+2\sqrt{6}\
&\quad&(2+24=26,\ 2\times{24}=48)
\end{eqnarray
}