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mRNA前駆体の選択的スプライシングとエキソン・イントロン

DNAの塩基配列にしたがってタンパク質が合成されるが、DNAのすべての塩基配列が使われるわけではない。DNAの転写によって作られたものをmRNA前駆体というが、mRNA前駆体の一部は除去されてmRNAになる。

※前駆体は「ぜんくたい」と読む。

DNA
 ↓(転写)
mRNA前駆体
 ↓(スプライシング)
mRNA

mRNA前駆体からmRNAになる過程をスプライシングという。スプライシングによって除去される部分をイントロン、mRNAに残される部分(タンパク質の合成に関わる部分)をエキソンという。

エキソン  … 残留
イントロン … 除去

mRNA前駆体からイントロンが除去されると、mRNAは複数のエキソンに分解する。このエキソンの破片が再び結合してmRNAになるが、この結合のしかたは一通りではない。そして結合のしかたによってまったく異なるmRNAができる。

※スプライシングをエキソンの再結合を含めていう場合が多い。

つまりスプライシングによって、同じDNAから異なるmRNAができる可能性がある。このことからスプライシングを選択的スプライシングという場合がある。

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