Irohabook
0
3939

東大に合格するには毎日5時間勉強する:理科一類の受験生は国語を勉強しなくていいかも

「東大に合格するには何時間勉強したらいいか?」という質問があったので答えます。ここでは私の入った理科一類で話を進めます。

合格するために必要な勉強時間は高校入学までにだいたい決まりますが、少なくとも毎日5時間くらいは必要です。この5時間というのは学校の授業を入れない時間です。

しかし実際は7〜8時間もぎゅうぎゅうにつめこみ勉強している人がいます。今回は勉強時間をなんとか5時間くらいまで減らす方法を紹介しますが、学校・予備校関係者はこれ以上読まないでください。この記事は感情的に書かれているため、たぶんいろいろな人の気分を悪くしますが、日本の教育・受験制度に強い疑問を持っている受験生には参考になるでしょう。もしイライラしても筆者を批判しないでください。

当記事は2016/5に公開したものを再編集したもの。

学校の授業をいかにサボるか

学校(特に小学校)の授業時間は7割が無駄です。授業中にどれだけ内職するかが、放課後の勉強時間に影響します。無駄でないと主張する先生は、教育する人間の持つべき謙虚さと現実主義を侮蔑している。

学校は神聖な場所だという先入観、日本の教員人口がかなり多いこと、そして先生は一生懸命教えているというだらしない妄想によって、内職の必要性はタブーになっている。しかしこれを読んでいる危機感のある東大受験生は「学校の授業はだいたい無駄である」ことを当然知っているし、そのパパとママは中学受験で嫌というほど知っている。だからこそ学区の競争がある。

学校の授業は、たとえ先生が美しいプリントを作って、丁寧な授業を行ったとしても、ほとんど意味がない。なぜなら受動的な教育は効率が悪いから。学習効率と記憶効率は能動的な環境においてのみ改善される。もう一度しつこく言いますが、自発的な勉強は受動的な勉強よりも2倍は効率がいい。

日本の受動的な教育は最悪の形態です。筆者は日本の教育制度と教育者に不快感と絶望感を持っています。運動会で5段ピラミッドを作る時間があるなら、「100円のジュースを10万円で売る方法」を議論させたほうがいい。

話がずれてしまったけど、学校の授業で2時間くらいを内職に使えば、放課後は3時間くらいの勉強ですむかもしれない。うぬぼれた先生にぶち当たったら内職はできない。高校生になったら優しい先生が担当になることを祈るしかない。

コミュニケーションをとりいれて勉強時間を減らす

予備校に行っても意味がない。たいていろくなことにならないし、往復の電車時間とラッシュアワーのストレスの分だけ損する。なぜなら多くの予備校はあなたの意見を無視するから。受験生を自立した個性を持つ存在とみなしていないから。

世界史の先生へ。第一次世界大戦と第二次世界大戦の歴史をどのように教えますか? ウィキペディアも素敵な参考書も山のように存在する世界で、まだうぬぼれた説教をたれますか? 私だったらこう教えます。いや、コミュニケーションをとりますよ。

「ドイツはどうして暴走してしまったか、ウィキペディアかなにかで来週までに調べてきてください。そしてどうすれば回避できたか、グループごとに考えて発表してみよう」

数学は? 東大の数学科では各自が全員の前で発表する授業がありましたが、「球の体積を積分で求める問題」を三分以内で発表するという授業はどうでしょうか? 東大を受験する人間というのは、学校や予備校の傲慢な先生がわざわざ教えなくても、一人で勝手に調べたり解いたりするんですよ。だから本来の教育は、彼ら彼女らの「無知の知」をコミュニケーションを通じて教えることなんですよ。わかりますか?

話がずれてしまいました。

意味のある時間とは、あなたが友だちに神聖ローマ帝国の概要を説明している瞬間です。または、別の友だちに楕円の微分係数を解説している時です。これが勉強なんですよ。いいですか?

学校と予備校の先生、特にうぬぼれたベテランの先生はこの意味がわかりますか? コミュニケーションが勉強なんですよ。人間を尊重した教育とは、人間を頭ごなしに怒ることでも、価値観を押しつけることでもなく、生徒と対等にコミュニケーションをとることなんですよ。私の言っていることがわかりますか? それがわからない人は、今すぐ先生を辞めるべきですね。人間の尊厳に無知な人間は学校にいらない。

また話がずれてしまいました。こういう文章を書いたら、東大現代文ではいい点をとれませんよ。

とにかくコミュニケーションによる勉強を増やすことが重要。コミュニケーションの学習ができない人は、それができる人よりも2倍の勉強時間が必要になる。

筆者は昼休みや放課後、数学や物理の解説を言ったり聞いたりしていました。その時間がとても重要でした。人と話をすると、自分が何を知って、何を知らないかがわかる。コミュニケーションをとらない勉強は「自分はきっと理解している」という錯覚を生み、学習の成長曲線を対数関数のようにする。

国語は勉強しない

国語は勉強しなくていい。一ヶ月に1時間でよい。勉強するだけ人生は損する。ただでさえ受験勉強は役に立たないのに、国語のそれはちっとも役に立たない。これっぽっちもね。実に価値がない! なぜって、三流の自称エッセイストが書いた価値のない文章を分析するのだから。

そもそも古文と漢文はいつまで勉強するのか? コンピューター、科学、医学が英語をスタンダードに発展している世界で、日本人は英語が話せない。この末期的・破滅的状況でなぜ古文と漢文を必須にするのか、私にはまったく理解できない。実にまったく理解できない受験制度です。

理科一類はそもそも国語で差がつかないし、私の同級生は20点未満で合格している。予備校に行って国語の点数が上がった人を一人も知らない。

理科三類だったら少しは勉強したほうがいいかも。一類と二類はとにかく英語に捧げる。人生を捧げるつもりで英語を勉強すること。そもそも現代世界で一番重要な勉強は英語と数学です。

もう一つ本筋と関係のない話をする。受験生はさっさと飛ばしてください。

…国語教師、大学の試験を作っている人間、出版社、作家から罵詈雑言を言われること知ったうえで言うと、難しい文章、ダラダラした文章を書く人間は自信過剰で論理的思考能力に欠け、コミュニケーション力がない。

東大現代文で用いられるような回りくどい文章を書く人間は、次の点でうぬぼれている。

  1. 接続詞の根本的な機能を知らないのに、知っているふりをしている
  2. 必要条件、十分条件、反証といった数学的思考を軽蔑している
  3. 理論は物語に劣ると思いこんでいる
  4. 共感よりも主張のほうが正義だと確信している

よどみなく理論を発展させる力、読み手の共感を起こす文章力のないものが、あなたの人生を決定する舞台に登場する。なんて悲しく腹立たしい話でしょうか? 東大現代文の約半分は客観的思考のできない人間の書いた文章で、そもそも読む価値がない。

だから受験生は次のように考えたほうがいい。こんな文章を書いた人間、そしてこれをわざわざ問題に選んだ人間はどんな顔をしているか?

そういうなめくさった批判的な視点で文章を眺めると、あなたが考えているほど大人は賢者でないし、あなたを無理やり受験に引きずり出している人たちの軽薄な傲慢さがわかるはず。

そして人間は批判する時にいわゆる国語力がつく。大人と自分の間に距離があると思わないこと。偉そうな哲学者風情が書いたろくでもない文章は、アカデミックで高尚で、きっと神聖だろうという思いこみを捨てること。そして自称科学者の不遜なアイデアを積極的に糾弾すること。その訓練を続けると、国語力は意外と簡単につく。

例えば東大現代文の文章を読んだ後、バートランド・ラッセルの文章を読んでください。三流と一流の違いがわかりますよ。バートランド・ラッセルは哲学者ですが、同時に数学者です。

トイレの最中に東大理系数学を一問解く

もちろん大のほうですよ。トイレの最中に数学を一問解く。

150分で6問ということは、1問25分の制限時間。実際は清書と見直しの時間があるため、結局10分で決着させないといけない。

東大理系数学で6完する方法という本をどこかで書きましたが、そこで説明したように最初の1時間で6問を解かないと東大数学は100点に達しない。数学で確実に90点とれば、国語は15点でも合格する。

だから現役合格したい人は1問を10分で解いてください。この10分という時間、どこかで経験していますよね。そう、トイレの時間です。

トイレのたびに1問解けば、一週間で一年分の東大をクリアします。

これを読んで「お前は何様のつもりでほざいている」と思ったかもしれませんが、筆者は実際にやっていました。トイレだけじゃありません。毎日の通学時間、風呂に入っている時間、あらゆる時間を数学と物理の解答に使っていましたよ。

生物は選択しない

身もふたもない話ですが、生物を選択した時点で負ける確率が高くなります。高校生物は高校物理よりも10倍の時間がかかるからです。

理科一類を受験すると決めた時点で物理・化学は確定になる。

物理はお手軽教科で、実に一週間に2〜3時間の勉強ですむ。しかし生物はそうはいかない。生物は逆に毎日2時間近くの勉強を要する。膨大な知識をくまなく暗記するだけでなく、東大独特の長い文章にも慣れないといけない。つまり人生で最も価値のない「東大に合格するためだけの勉強」を長く強いられることになる。

結論

  • 学校で2時間内職する
  • 国語は勉強しない
  • トイレと風呂で東大数学を1問解く
  • 生物を選択しない

つまり英語、数学、化学のみを重点的に勉強し、うまく学校で内職すれば理科一類に合格する。各教科の一日あたりの勉強時間はたぶんこんな感じ。

科目 時間
英語 2
数学 1.5
化学 1
物理 0.3
現代文 0.1
古漢 0.05

以上から1日に5時間くらいで東大に合格する。

一日のスケジュール

こんな感じを続ければたぶん受かる。

時刻 勉強
6時起床 寝ぼけながら英単語チェック
7時 電車で物理重要問題集の1問を解く
12時 昼の休憩時間にしかたなく古文・漢文の単語チェック
13時 内職してセンター化学を1年分解く
16時 放課後に友だちと数学の勉強
17時 電車で小林秀雄のわけわからん文章をしかたなく諦めて読む
18時 家で赤チャートを3問くらい解く
20時 風呂で東大数学を1問解く
21時 東大英語をがっつりやる
23時 TEDを聴きながら寝る

数学と物理はがっついて勉強する必要はない。机に向かって数学を勉強しないと解けないという人は、腕立て伏せをしながら目の前にセンター数学を置いて解いてみよう。

徹夜したり、夜遅くまで勉強している人は生活習慣に問題がある。このメディアで100回くらい言っていますが、知識は行動と習慣に劣る。早朝5時に起きて、誰もいない朝にマラソンをしながら重要問題集を脳内で解くことをおすすめします。

次の記事

東大に現役合格する方法