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高校物理の勉強法とおすすめの参考書

高校物理は、公式を覚えて簡単な問題を反復練習するところから始まります。力学であれば自由落下や放物運動などにおけるT秒後の速度や飛距離を求めたり。

物理が合うか合わないかはこの力学だけでわかってしまう。

つまり最初に習う力学に苦手意識を持ってしまったら、物理は選ばないほうがいいと考えられます。力学はどの試験でも必ず出題される上に、他の分野の基礎にもなっているからです。

公式と基本的な問題を繰り返しながら、物理の原理を少しずつ理解していくことが大切です。面倒だからといってこの思索を怠ると頭打ちがすぐにきてしまい、下手すると苦手意識が芽生えてしまう。

苦手になったら下の本をおすすめします。

学研「物理基礎をひとつひとつわかりやすく」

力学について

力学には力学的エネルギーの保存則という法則があります。これは位置エネルギーと運動エネルギーの和が常に等しく、運動の変化と高さの変化が連動しているということです。

ボールを投げた時、ボールの高さが高くなるにつれて速度がどんどん落ちていく様子を思い浮かべるとわかりやすいですが、このように法則を身近な現象と合わせて考えることはとても大切です。

ちなみに物理の実験授業は物理を理解する上でとても重要であり、教科書に向き合う時間の何倍も貴重ですね。

力学のポイントは中学で習う、速度と位置の関係をきちんと理解するところです。走った距離は速度と時間の積ですが、この事実をまずは頭に叩きこむ。具体的には、時間を横軸、速度を縦軸としたときに、距離が面積になっているという事実を理解するのです。

もう一つのポイントはエネルギーと運動量の保存則を自分で証明すること。

自分で証明すると、その公式が肌の奥にしみこむというか、頭の奥にこびりつくというか、アウトプットしやすくなるのです。

最後。物理の系という概念を早めにつかむといいですね。エネルギーと運動量を考えるとき、それはいったい何のエネルギーと運動量なのか。考えている対象を物理では系といいますが、これをきちんと意識しないと運動量保存則などを万能に使いこなすことはできません。

自分はいったい何について考えているか? Aという物体か、Bという物体か、それとも二つの物体を合わせて考えているのか。この辺が実は重要ですね。

力学以外

力学以外は、力学がわかっているとなんとなくわかってしまうと思いますが、公式を地道に証明することはやっぱり大切です。

電磁気学に苦手意識を持つ人は多いと思います。力学はいいが、電磁気学は嫌いだ、という人。

それは力学と違う、電気と磁気という概念をまだ受け入れていないからですね。でもそれは簡単なことです。

身の回りにあるものをよく観察することで、その直感レベルの嫌悪感は消える。そうしたらあとは力学と同じような理屈で突き進むだけです。

物理の参考書

物理の基本を学んでいる間は素直に旺文社の基礎問題でOK。

旺文社「基礎問題精講」

ある程度まできたら、意見が分かれるところかもしれませんが、『物理重要問題集(数研出版)』でいいと思います。

物理の基本がきちんとなっているかのチェックには岡山大学(前期、理系全学部)の過去問がいいでしょう。

岡山大学はほぼ毎年標準的な良問で揃っており、基本がしっかりしていれば八~九割程度とれます。問題に癖がなく、問題ごとに大切なポイントが設定されているため、基本の総復習と総チェックに最適と言えます。

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