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中学受験理科の勉強法と重要なポイント:地軸、溶解度、レンズ、てことばね、電気が合否を分ける

中学受験の理科は勉強法を間違えると点がとれない厄介な科目です。中学受験はただの暗記やゴリ押しはあまり通じません。しかし理科はなおさらテクニックが必要になります。

まずは塾の先生と教科書を信用して、授業で習ったポイントをすべてマスターするようにしましょう。ここではその補足としておおまかな勉強法と重要なポイントをあげていきます。

生物の図

(画像はパブリック・ドメイン)

中学受験理科の勉強法

  • いきなり中級にいかない。まずは基本を完璧におさえる。
  • わからない問題はすべてチェックして、なぜわからないか理解する
  • わかる問題とわからない問題の区別をつける
  • 暗記分野よりも下にあげる五つの分野を重視する

何事も基本が重要ですが、中学受験の理科ほどこれが後々効いてくるものはありません。基本がグラグラしているのに中級、上級と進んでもまったく意味がない。

理科は問題に合わせた独自の解法があり、これは国語的な読解力を含めた総合的な力が必要です。もちろんその基礎に純粋な知識、例えば地軸の傾きが四季の原因になっているといった知識がある。

どう解くかというテクニックはもっと重要です。レンズの像の作り方はテクニカルでトリッキーです。こうした解き方の知識がないところに中上級の問題があっても、問題を読んで解読している時間がほとんど無駄になってしまう。

植物や人体のつくりといった問題で点をとって、塾の成績を一時的に上げても、上の五つがわからなかったら最終的に厳しい状態になります。六年生になると文章を素早く読む力と迅速な計算力の二つが要になってくることも考慮しましょう。

理科はわかる問題とそうでない問題をきちんと区別して普段から勉強してください。わかる分野に時間をかけるべきではありません。

☆理科の先生の教え方がかなり影響するため、不安がある場合は別の塾で理科のみを受けるという手もあります。ひょっとしたら国語以上に理科は先生で決まるかもしれない。

電気

ポイント

やや個人的な意見も含まれていますが、中学受験の理科は5つの重要なポイントがあります。

  • 地軸
  • 溶解度
  • レンズ
  • てことばね
  • 電気

地軸と南中高度の計算はとても難しい。塾の教科書にある模式図はたいていわかりにくく、慣れていない人は理解が追いつかない。これは原因があって、地球が太陽の周りを回っている様子と、地球の空を太陽が回っている様子の二つを俯瞰的に理解しないといけないから。理科の先生もここは教えるのに苦労するポイントで、受験生も完全に理解するのに一年かかる。ここは五年生、早ければ四年生くらいで最初に勉強し、六年生になって本質が理解できているようにしたい。

溶解度。理科の計算で差がつくとしたら、それはだいたい算数の割合を駆使する分野。食塩を溶かしていくと、一定までは溶けるが、それ以上溶かそうとすると固体として残ってしまう。パーセントはもちろん、グラフを読みとる力、固体、水、水溶液の重さを混同させない正確性など、求められる力は幅広い。一度苦手になってしまうと点が全然とれなくなってしまう。

レンズ。光の進み方と屈折はテクニカルな知識が必要で、ほとんどの教科書は難解な説明でごまかしている部分が多い。例えば、そもそも光がどうして都合よく屈折して直線に進むかわからないし、謎である。全体的にふわふわとした感じで解かないといけない難しさがあります。

てことばね。滑車と輪軸。この四つは中級と上級に大きな差があり、上位校を目指す人の負担がとても大きい。力学は難しいというイメージはありますが、多くの受験生は難なく通過する。しかし「いくらでも複雑にできる」ため、上位校の力学は極端に難しい。時間内に解くことがそもそも困難な場合もあります。

電気。おそらく中学受験の理科で最も難易度が高い。並列つなぎと直列つなぎの組み合わせで豆電球がどのくらい明るくなるか、という問題そのものは変わりない。大学受験になるとキルヒホッフの法則を使って形式的に解くことができるのに、方程式も何も教わらない中学受験生は、わずかな知識と高度な計算処理力を駆使しないといけない。

理科が苦手な場合

暗記する時間を減らしてでも、苦手分野をなんとしても克服するようにしましょう。一つの知識が欠けているだけですべてわからない、すべて解けないというのが理科。植物の知識問題が解けても、電気の計算問題がわからなければ受験本番で大敗してしまうかもしれない。理科はすべての分野で基本の知識を理解してください。

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