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数学という学問をざっくりわかりやすく説明するとこうなる

「数学を勉強していた」と言うと、だいたい「数学ってそもそもなにをするんですか?」「数学はなんのためにあるんですか?」と言われる。今回は、数学という学問をざっくりわかりやすく説明しようと思う。

計算を簡単にする

2を4回足したら8になる。足し算を4回やっていると時間がかかるので、かけ算という別のやり方で簡単に答えを求める。このように数学は「別のやり方から答えを簡単に求める」ということを推し進める。

数学とは究極のところ、足し算をかけ算で置き換えていくような効率の追求である。

目的よりも手段を重視する

こんなことを言うと他の数学専門家から怒られると思うが、数学はあまり目的意識を持たない。ロケットを打ち上げることだったり、車を走らせたりといった目的は数学よりも工学や他の理学が担っている。数学そのものはロケットを打ち上げたいと思って発展したわけでない。

ある意味、物理や化学、工学や経済学といった学問が発展するために、数学は発展したのかもしれない。工場でなにかを作るとき、たくさんの数学を使う。数学はいつも使われる側で、なにかを直接生んできたわけでない。数学は抽象的である。

しかし数学は手段を重視する。数学には微分、積分、ベクトルといった問題解決の手段がたくさんある。数学はある手段を使って別の手段を発明してきた。

だんだん芸術的になってくる

目的を持たないものは最終的に芸術になる。流体力学や電磁気学の発展は数学そのものの発展につながった。しかし数学から目的が消えていくと、数学はだんだん哲学的、芸術的になった。

数学は美しさを追求する。数学の美はシンプルさにあり、複雑なものは悪とされる。同じものを複数のやり方で表現できるなら、一番シンプルなものが一番評価される。

まとめ

  • 計算を簡単にする
  • 目的よりも手段を重視する
  • だんだん芸術的になってくる

数学を考えることは、芸術を身につけることと似ている。どちらもそれ自体に意味があり、その価値がわからない人にとってあまり価値がない。

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