水の状態変化と状態図(融点、沸点、三重点、臨界点)|高校化学

物質は圧力と温度によって固体、液体、気体と状態が変わる。容器に水蒸気を入れて圧力をかけると、圧力が上がっていくにつれて水蒸気がだんだん水になっていく。雲が雨を降らしたり、窓ガラスに水滴がついたりする現象はすべて、水の状態変化による。

水の状態変化の図

圧力が 1 atm (私たちが暮らしている気圧)のとき、水の状態は上図の青線のように変化する。温度が上がると固体、液体、気体と変化し、固体と液体が共存する温度(融点)は 0 ℃、液体と気体が共存する温度(沸点)は 100 ℃ である。

融点 … 固体+液体
沸点 … 液体+気体

三重点

上の状態変化の図において、固体、液体、気体を分ける線が一ヶ所に集まっている点がある。これを三重点という。

三重点において水は固体、液体、気体のすべてが共存する。水以外の物質も一般的に三重点を持つが、その温度と圧力はばらばらである。

水の三重点
温度 … 0.01 ℃(273.16 K)
圧力 … 611.654771007894 Pa(※)

※出典:Martin Chaplin, Water Properties (including isotopologues), licensed under a Creative Commons Attribution
-Noncommercial-No Derivative Works 2.0 UK: England & Wales License

三重点の温度はおよそ 0.01 ℃(正確には 273.16 K) で、圧力は 600 Pa 程度である。実は、温度の単位は、水の三重点をもとに定められている。

  1. 絶対零度を 0 K、水の三重点を 273.16 K とする
  2. 1 K を水の三重点の逆数とする
  3. 1 ℃ の量を 1 K と同じ値にする
  4. セルシウス温度をケルビン温度から 273.16 だけ引いた値とする

このように水の三重点(の温度)は自然のあらゆる温度の基準となる、非常に重要な温度とみなされている。

臨界点

上図において液体と気体の境界線が「臨界点」という点で止まっている。

臨界点(温度) … 647.096 K
臨界点(圧力) … 22.064 MPa

データ出典:Martin Chaplin, Water Properties (including isotopologues), licensed under a Creative Commons Attribution
-Noncommercial-No Derivative Works 2.0 UK: England & Wales License

臨界点の温度はおよそ 374 ℃、圧力はおよそ 22,000,000 Pa (地球の気圧の 200 倍以上)である。臨界点に近い状態では、水蒸気の圧力が極度に大きくなり、水蒸気と液体の水の密度がほとんど同じになる。いわば「限りなく液体に近い水蒸気」が液体の水と共存している状態である。

臨界点を超えて温度と圧力を上げると、水は液体でも気体でもない「なにか」になる。この状態を超臨界状態といい、超臨界状態にある水を超臨界水という。超臨界水は金をも溶かす強力な酸化力をもつ。

なお超臨界状態とプラズマは異なる。

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