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計算ミスを90%以上減らす方法:計算ミスをなくすには板書を減らして暗算の習慣をつける

「計算ミスを減らすにはどうすればいいですか?」という質問を受けたので、今回は計算ミスをなくす方法を紹介します。

  • 集中力がない人は集中力を上げる
  • 集中力がある人は集中力を下げる
  • 精神的に落ちつく
  • ストレスを減らす
  • 書かないで計算する
  • 板書を減らす

ポイントは後半の「書かないで計算」と「板書を減らす」です。

計算ミスは集中力のコントロール不足からやってくる

計算ミスは数学や算数というより精神的な習慣に原因があります。ほとんどは集中力の管理不足からくる。

よく「計算ミスを減らすには集中力を上げよう」と教える人もいるけど、集中力がある人は逆に集中力を下げる必要があります。私がそうでした。集中すると周りが見えなくなるタイプは計算ミスをしやすい。そういう人は頻繁に休みを入れることで計算ミスが減る。

逆に、集中力がない人は集中力を上げないといけない。

集中力をコントロールするには、自分の気持ちや行動を理解すること、つまり「精神的に落ちつくこと」が必要です。

計算ミスをなくすには精神的な落ちつきが必要

ガチャガチャしている人、赤信号やエレベーターで待っているときにじっとしていられない人は計算ミスをしやすい。子どもは基本的に落ちつきがないから、精神的に成長するまで計算ミスは大々的に減らない。

ここからは私の持論になるので、人によっては的外れな回答になりますが、精神的な成長は厳しさからしかやってこないと思います。つまり甘やかしている限り精神的に成長しない。

これを読んでいるパパとママはわかると思いますが、痛い目にあわないと理解できないことってたくさんありますよね。痛い経験を重ねて「ああ、これはやっちゃいけないんだな」「このときはこうしておこう」と悟るわけです。それが成長です。

もし計算ミスを本当に減らしたいなら、例えば計算ミスが数学の成績に影響しているなら、もっと厳しい環境に身をおく必要があるでしょう。

ストレスを減らす

計算ミスはストレスとおおいに関係しています。ストレスと負荷がかかっている状況はミスが発生しやすい。これは計算に限らず、すべての勉強と作業にいえます。

参考
ストレスを減らす方法
忙しくてストレスが溜まっているときの対処法

ここまで計算ミスの原因と対処法を3つずつ紹介しました。集中力不足(または過剰)、落ち着きのなさ、ストレスです。

書かないで計算する

計算ミスを減らし数学の成績を伸ばすコツは、計算や解く過程を紙に書かないこと。紙もシャーペンも使わないで計算すると、計算ミスが自然になくなります。暗算が苦手な人は暗記すべき計算で、数の基本的な計算を暗記してください。

上位校を狙う中学受験生、高校受験生、大学受験生は次の計算を暗算でやってみよう。

中学受験 178 × 239

高校受験 9 人が並ぶ場合の数

大学受験 正四面体の内接球の体積

地道に計算すればわかるけど、頭の中だけでやろうとしたらけっこう大変。でも、上のような計算をいつも暗算でやっていると、不思議なことに計算ミスが減ります。

暗算で計算ミスが減るのは、計算ミスのほとんどが「脳と紙のコミュニケーション不足」を原因とするからです。脳、シャーペン、そして紙が意思伝達の経路ですが、経路が長いほどエラーは起きます。物理の電気抵抗と同じです。

板書を減らす

計算ミスが多い人、そして「実力はあるのに試験の点数が悪い人」はだいたい板書の数が多い。授業は脳、シャーペン、紙、黒板が経路ですが、試験は黒板がありません。黒板が経路の一部になっている人は、脳が黒板という経路に依存しているので、試験のときにパニックになります。

必要以上にメモをとらないで説明しましたが、授業中にノートをとるクセは悪い習慣です。そして板書を強要する先生はいい先生とはいえない。教科書に書いてあることは書かない。書いても意味はなく、板書よりも音読がいい。

頭を使うのです。紙は使わないでください。板書を減らすと、考える時間が増えてシャーペンに依存しなくなる。くりかえしになるけど、計算ミスはシャーペンの依存に原因があります。

これから大学受験の人はシャーペンを置いてセンター数学を解いてみよう

この方法は昔から有名だけど、センター数学は紙を使わないで解いてみよう。東大や国立医学部の受験生は 1A で 60 点(制限時間は同じ)を目指す。数学が得意なら 70 点は必要かもしれない。

2B はかなりきついけど、40 点を目指すといいかも。

受験は「どれだけシャーペンを使わないか」で決まる。脳よりも手のほうがはるかに処理速度が遅い。コンピューターもメモリと外部記憶装置は速度がぜんぜん違いますね。メモリは脳、外部記憶装置は手と紙です。コンピューターのプログラムもなるべくメモリを使うようにしますが、数学も計算も同じです。メモリ、つまり脳を使いましょう。

タイトルの「90% 以上減る」ははったりでもなんでもなく、私の経験です。暗算する習慣と板書しない習慣はそこそこ即効性があって(といっても、たぶん三ヶ月はかかると思う)、私のように計算ミスが劇的に減る人はたくさんいるでしょう。

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