エッセイ 教育

東大に入学する新大学生に贈る言葉:東大生はちょっと怠けるくらいがちょうどいい

開成と東大の新入生と卒業生に贈る言葉というシリーズをやっています。昨日東大の合格発表があったらしいので、今回は東大に入学する新大学生にこんな言葉を贈ります。

東大生はちょっと怠けるくらいがちょうどいい

怠けても頑張っても結果は同じ

私の大学生活はくそでした。糞ゴミというのは、私のことなんですね。救いなのは、もっと救いようのない人間がクラスにいたことです。

私は最初から数学科か情報学科に行く予定でした。どっちも65点くらいあれば進学できる最底辺の学科だったので、あくせく勉強する必要はないとたかをくくっていました。そうなったら遊ぶしかないですよね。授業は基本的にサボって、テスト前に一夜漬けでしのぐ感じ。ドイツ語なんて勉強した記憶すらない。昼間からゲームセンターに行ったり、昼夜逆転したり、絵を描いたり、やりたいようにやってました。

もし理科一類から医学部に行きたいなら死ぬほど頑張ってください。物理学科もたぶん難しいし、文系から理系に進学するのも難しい。そうでない限りは、高校生のときみたいにがっついて勉強する必要はない。私はくそ人間だったし、今もそうであると自負していますが、ちゃんと成功している。大学で怠けた人間は失敗するという話はたぶん間違っている。

怠けても頑張っても結果は同じ。東大受験を通して意味のある努力と意味のない努力があることを理解したと思います。努力がなんにもならなかったとき、どうしてこんなひどいことになったのかと自問自答しますね。そういう屈辱的な反省をくりかえして、ほとんどの努力が報われないことを知る。

勉強も怠けても頑張っても結果はきっと同じ。金を稼ぐことも、仕事も、人生もなにもかも、怠けても頑張っても結果は同じ。悲しいけども、これが真実なんですね。

成果は効率で決まる

重要なのは怠け方と効率です。これから東大に入る人のほとんどは、解放感にあふれて遊ぶことばかり考えているでしょう。でもたぶん半分の人は5月くらいになると真面目になります。東大生というのは根本的に怠け者になれない。真面目な人間は自分の精神を犠牲にしてどんどん前に進み、効率を度外視して時間と成果だけを天秤にかける。

成功する秘訣はおそらく、前のめりの努力でなく冷静な分析にあります。ある程度は怠けないと冷静になれない。意図的に怠けて、休んで、自分が進んでいる道がきちんとゴールに向かっているか確かめる。

人間社会はそもそもどうしてこんなに発達したんでしょう?もし効率という概念がなかったら、人間は今でも獣を追って焼いて食べるという生活だったでしょう。

成果は時間よりも効率で決まる。わずかな時間と最高の効率をかけ算して、最高の成果と未来を作ってください。

…たぶん2019年の入学式祝辞よりはいいこと言ったよ。