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ご家庭様から「一対二は個別指導って言わない(怒)」と相談されました

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ご家庭様からこんな相談を受けました。

「うちの子が通っている個別指導塾、最初は一対一だったのに、最近になって一対二になりました。一対二ってどう考えても個別指導って言わないですよね? 家庭教師だったら個別指導って言えますが…」

最近、コストの関係で一対二の個別指導が流行っています。最初はおそらく、塾ができたばかりで生徒が少なく、一対一で運営していたのでしょう。生徒の人数が多くなると一対一から一対二になることはよくあります。一対二になって子どもと家庭が不信感をもってしまう…という話はこれまで何度もうかがっています。

「最初は一対一だったのに一対二になるっておかしくないですか? 料金は変わっていないのに、先生の指導が半分になるわけですよね」

料金と授業によりますが、個別指導の多くは(言い方が少し悪いですが)薄利多売で経営しているので、残念ながら一対二は基本的なスタイルになっています。一対一の個別指導(本当の個別指導)は授業料がかなり高いので、個別指導といったら一対二か一対三と考えましょう。

参考 いい塾と悪い塾の見分け方

個別指導は一対二が基本になる

個別指導塾の「個別指導」は基本的に一対二で、一対一と期待すると後でがっかりします。大手の個別指導では、一人の生徒が問題を解いている間に別の生徒を指導します。常に一人を作業に当たらせて別の一人を教える。

先生
じゃあ、一郎くんは連立方程式のこの問題をやっておいてね。

生徒1
わかりました。

先生
はい、花子さんはさっきまでやっていた図形の問題の答え合わせをしようか。わからない問題があったら解説するよ。

生徒2
さっきの問題がわかりませんでした。

一対一で出てくる隙間の時間を別の生徒にふりわけています。経営的に効率がいい授業といえますね。しかしこのやり方で子どもに合った理想的な指導ができるでしょうか?

家庭教師はたった一人の指導でも暇な時間はほとんどなく、授業中は常に大忙し。


今解いている問題ができているか様子を見ながら、間違ったときの解説を用意し、その次にやることをリスト化しておきます。ストーリー仕立ての解説やテーマに関係する教養をあらかじめ用意します。一人でさえ大変なのに、二人も同時に指導できるでしょうか?

個別指導塾が前提とするスキマ時間はそもそも存在しないのです。

一対一と一対二の指導で出てくる授業の質の差

一対一は一対二よりも良質である理由はたくさんあります。

高校数学の 120 分授業を例にとりましょう。120 分で扱える問題は最大 10 問です。一対二の場合、解説の半分は生徒が解き終わった後になるため、20 分ほどが先生側の準備で消えます。グラフを描いたり、式を書いたりする時間ですね。

これは一対一において発生しないロスです。なぜなら一対一では生徒が解いている間にあらかたの準備を済ませるからです。それが一対一の最大の強みと言っても過言でない。


なるほど、一対二だと本来その子の解説にあてる準備時間がとれないから、答え合わせが終わった後に先生がいちいち解説の準備を始める感じになるというわけか。


はい。問題数と難易度と教科によって異なりますが、120分の数学であれば20分はムダな時間として消えるのが経験則です。

一対一の授業では、生徒が希望する時に希望する解説ができます。一対二の場合「あ、ここがわからない。解説がほしい!」となった時も先生は迅速に対応できません。先生はもう一人を指導しているからです。

当事者になるとわかりますが、一対二の指導を受けている多くの生徒はかなりの時間を「先生が自分の席にやってくるのを待っているだけ」に使っています。器用な生徒はそうした空白の時間を嫌って、別の問題を解いたり、復習したりしますが、みんながみんなそういうわけではない。

また一対一の場合、先生がうけもっている別の生徒を意識しなくてすみます。一対二に個別指導に通っている学生は自分の隣にいる生徒を意識しています。

生徒
(自分が質問しようとしているのに、なんでこのタイミングで向こうも質問してくるんだよ! さっきも質問したばっかじゃん! 空気読んでよ!)

生徒と生徒が互いに気をつかう状況が起きています。これできちんとした授業ができるでしょうか?

結論:
一対二の個別指導は個別指導と言えるが、授業の質としては一対一のほうが良い

一対二の個別指導は子どもに負担を強いる

一対二の授業を充実した時間にできるかどうかは、先生だけでなく生徒にもかかっているでしょう。先生の時間のやりくりには限界があり、生徒は一対二の短所を理解した上で

といった姿勢になる必要があります。特に一番目は意識しないと、もう片方の生徒に「空気読めよ」と思われてしまう。

一対二の指導は割安ですが、生徒はその分いろいろなところで負担を強いられる。塾の方針によりますが、個別指導はなるべく一対一の塾をおすすめします。一対二にするなら集団授業か添削のほうがいいかもしれません。

初出 2016年12月

個別指導 塾の選び方

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