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お金を貸したときと返してもらったときの仕訳(貸付金と受取利息)

お金を貸すことを貸付け、また貸しているお金を貸付金といいます。貸付金は「後でお金を返してもらえる権利」であり、一種の(やや抽象的な)資産です。

お金を貸すことによって貸付金という資産が増える一方、その分だけ現金が減ります。簿記において資産は左、マイナスの資産は右でした。例えば500円を貸したときは次のように仕訳します。

借方科目 金額 貸方科目 金額
貸付金 500 現金 500

貸付金は債権であり、相手側にとっては借金です。もし相手の会社が倒産してお金がなくなってしまったら、貸しているお金のすべてを返してもらえなくなるかもしれません。つまり貸付けにはリスクがともなうわけですね。

お金を返してもらったときの仕訳

お金を返してもらうとき、多くの場合は元本(上の例では500円)のみならず、利息をもらいます。貸している側は「一部を返してもらえなくなるかもしれない」というリスクのもとで貸しているため、当然といえば当然です。

ここでは元本の500円と利息の100円を合わせた600円を返してもらったとします。すると現金という資産が600円増えて、貸付金という抽象的な資産が減ったので

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 600 貸付金 500

となります。しかしまだ足りません。利息の100円はどうすればいいでしょうか? これは会社にとって利益(収益)になります。貸付金による利息を会計では受取利息といいます。

受取利息 … 収益

簿記において収益は右でした。よって

借方科目 金額 貸方科目 金額
現金 600 貸付金 500
- - 受取利息 100

となります。ちゃんと右と左で金額の合計が一致します。

まとめ

  • お金を貸すときは貸付金という資産が増える
  • お金を返してもらうときは貸付金という資産が減り、受取利息という収益が発生する
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