杜甫『春望』(五言律詩)の原文、書き下し文、現代語訳
杜甫『春望』原文
国破山河在
城春草木深
感時花濺涙
恨別鳥驚心
烽火連三月
家書抵萬金
白頭掻更短
渾欲不勝簪
書き下し文
国破れて山河在り
城春にして草木深し
時に感じては花にも涙を濺ぎ
別れを恨んでは鳥にも心を驚かす
烽火三月に連なり
家書萬金に抵る
白頭掻かけば更に短く
渾べて簪に勝えざらんと欲す
現代語訳
都は破壊されたが、山と川は残っている
城は春の中にあり、草と木が茂っている
時代をしみじみ思い、花を見て涙が出てくる
別れを悲しみ、鳥の声に心が痛む
戦争は三月になっても続き
家族の便りはめったにない
白髪頭をかくと髪が短くなっており
冠をとめておく髪留めもつけられない
漢文の文法
-
柳宗元『江雪』(五言絶句)の原文、書き下し文、現代語訳02412
-
杜甫『春望』(五言律詩)の原文、書き下し文、現代語訳03067
-
漢文の再読文字(未、将、且、当、応、須、宣、猶)の読み方と意味082074