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電流と磁界〜導線とコイルが作る磁界の向きは「右手の親指」で覚えよう

磁界があると方位磁石がふれたり、砂鉄が動いたりします。磁界とは磁石を動かす「なにか」ですが、目には見えません。実は地球全体も大きな磁界がはっています。

☆磁界は磁石を動かすもの

乾電池で豆電球を光らせる時、導線を使いますね。導線に電気が流れると、その導線の周りに磁界があらわれます。下図は電気が流れている導線の周りに、磁界がグルグルと発生している様子です。

磁界の様子

磁界はいろいろな形をします。ずっと真っ直ぐに伸びるときもあるし、上図のようにグルグルと円を描くときもある。大切なのは向きです。

直線の電線がつくる磁界

直線の電線はどんな磁界をつくるでしょうか? 電線をボールペンとみたてて、そのボールペンを右手でにぎるときを想像してください。

磁界の様子

右手の親指は電線を流れている電流の向きを表しています。このとき右手の(親指以外の)四本の向きが、磁界の向きになります。

  • 親指 → 電流
  • 四本 → 磁界

コイルがつくる磁界

コイルは電線をグルグルと巻いたものです。コイルに電流が流れると、電流もまたグルグルと円を描くように流れます。このとき、コイルの内側は下図のような磁界が発生します。

磁界の様子

この向きはちょうど次のように考えるといいでしょう。まず先ほどと同じように右手をにぎった形をとります。親指以外の四本は電流、親指は磁界の向きを表します。

  • 親指 → 磁界
  • 四本 → 電流

直線の電線と違い、コイルの内側には真っ直ぐの磁界が発生します。

わかりにくいポイント

直線の電線とコイルがつくる磁界の向きは次のように整理して考えましょう。

- 直線 コイル
親指 電流 磁界
四本 磁界 電流

どっちがどっちか忘れやすいでしょう。だからこそ磁界の向きは中学受験(+大学受験)でよく出てくる。直線もコイルも、最初に電流の向きを考えましょう。

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