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中3理科 塩酸と塩化銅水溶液の電気分解から電解質と非電解質の違いを学ぶ

水の電気分解と同じように、塩酸と塩化銅水溶液も陽極と陰極を入れて電気を通すと、陽極と陰極で物質が発生する。

塩酸と塩化銅の電気分解
電気分解 陽極 陰極
酸素 水素
塩酸 塩素 水素
塩化銅水溶液 塩素

水と塩酸の電気分解はとても似ている。陽極で発生する物質が酸素から塩素になっただけで、陰極で発生する物質(水素)は変わらない。

しかし塩化銅水溶液は少し変わっている。陽極で塩素が発生するのは塩酸の電気分解と変わらないが、陰極では気体は発生しない。気体が発生する代わりに銅(赤色)が電極にへばりつく。

メモ

電気分解の電極で発生する物質

・水素は必ず陰極
・酸素と塩素は必ず陽極
・金属は必ず陰極

電解質と非電解質

塩酸と塩化銅水溶液は電気を通す(電気を通すからこそ電気分解できる)。

上の電気分解の実験によって、塩化水素と塩化銅は水に溶けると電気を通すことがわかる。塩化水素と塩化銅のように、水に溶けると電気を通す物質を電解質という。逆に水に溶けても電気を通さない物質を非電解質という。

電解質 … 水に溶けると電気を通す
非電解質 … 水に溶けると電気を通さない

例えば砂糖は非電解質。砂糖を水に溶かして砂糖水を作って、電極を入れて電気を流そうとしても流れない。

食塩は電解質。食塩(塩化ナトリウム)を水に溶かした食塩水は電気をかなり通す。

電解質と非電解質の例

溶質 水溶液 電解質か否か
塩化ナトリウム 食塩水 電解質
塩化水素 塩酸 電解質
塩化銅 塩化銅水溶液 電解質
水酸化ナトリウム 水酸化ナトリウム水溶液 電解質
硫酸 硫酸 電解質
硫酸銅 硫酸銅水溶液 電解質
砂糖 砂糖水 非電解質
エタノール エタノール水溶液 非電解質

注 高校範囲も少し含まれている。学校によって習うことが異なるため、電気分解でよく出てくる電解質と代表的な非電解質をまとめた。

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