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開成や筑駒や灘にいる高校生とその親に伝えたいこと「日本はもうおしまい。だから東大に入ってはいけない」

結論はタイトルのとおりですが、それだけだと記事にならないのでもう少し書きます。開成や筑駒や灘にいる学生とその家族、そして私の母校である開成の先生たちに伝えたいことは、東大や京大に入ってもムダということです。

極端な結論は愚か者の思考ですが、この「東大に入るべきではない」という話はもはや極論ではなくなりました。開成や筑駒や灘は日本の知性の中心地なので、この 3 つがきちんとしないと日本は崩れていく。東大とその後に続く日本のローカル企業(特にサービスとテクノロジー産業の会社)を捨てて、アメリカの大学とグローバル企業を目指すこと以外に道はない。

こういう批判的な記事には「こいつは絶対に日本人のふりをした○○だ!」とか「負け惜しみでそういうことを言うな!」と思う人が一定数いる。私は生粋の日本人でうまいこと金を稼いで成功したから、ひねくれ者の期待にこたえることはない。つまり下の文章は感情的に書かれたものではない。また、もしデータに誤りがあったらプライバシーポリシーにある連絡先まで教えてください。

背景:日本はもうおしまい

OECD の発表する 2020 年の「平均給与の国際比較」で日本(38,515 ドル)は韓国(41,960 ドル)を下回りました。アメリカ(69,392 ドル)は日本の 1.8 倍で、イギリス、ドイツ、フランスはすべて日本を大幅に上回っています。これらのデータは Average annual wages より引用しました。賃金の国際的低下はリーマン・ショック以降に強化されています。

日本の平均収入が下がっている原因はいくつかあり、いろいろな研究者がいろいろな角度から分析しています。私は

の 2 つが決定的だと完全に確信しています。少子高齢化でもアベノミクスでも、多様性の欠如でも財政再建の失敗でもない。韓国もヨーロッパの一部もかなり少子高齢化の社会で人口分布がいびつですが成長しています。

「アベノミクスは資本家と労働者の二極化を拡大させた。だから日本は貧しくなった」も違う。アメリカは日本よりずっと二極化していて、教育水準の地域格差はもはや狂っている。

「少子高齢化で社会保障の負担が増えたせいだ。あるいは消費税の増税が…」もまったく違う。ドイツもフランスも社会保障はかなり負担になっていて、アメリカも州によっては消費税に相当する税が日本くらい重い。アメリカは日本はよりもはるかに中産階級に厳しい税制になっている。大衆から搾取して資本家を優遇するのがアメリカ。それでもアメリカ人は借金してものを買いまくる。

私は数学科出身で統計以外を信じないタイプで、これまで 10 年くらい「日本の未来に絶望しかない理由」を調べていた。結果、科学技術の投資と中小企業の数が根本原因だとわかりました。競争は参加者の利益を消す…という話はもう何年も前からうんざりするほど言っているので、さすがにもう飽きました。中小企業の数が多いと、すべての日本企業が損するのです。

日本は中国以上にコピーする国で、科学技術への投資はこれまでも相対的に少ない国でした。ヨーロッパが科学を生み、アメリカが技術を生み、日本がすべてをパクッて自動車やら電子部品やらを作った…のが昭和。「いや、昭和はまだ予算もあって科学技術に投資していた!」なんてうそうそ。その話も何度か記事にしたような気がしなくもないので、ここではもう言わない。

しかし日本はおそらく世界一教育に投資した国でした。それはおそらく今でもほとんど変わらない。実際、東京大学の入試問題はおそらく世界一難しい。だから保護者は何千万もかけて英才教育する。

日本は教育に金をかけてきたが、科学技術にはほとんど金をかけなかった。その結果、ひねくれ者が大量生産された。それはともかく、日本はアメリカに比べて科学技術をないがしろにして、科学者と技術者をバカにしてきた。

結果、勝ち組のテクノロジー産業(Apple、Microsoft、Google、Facebook、Amazon、Nvidia、AMD、Adobe、Netflix、Salesforce、Tesla、PayPal、Square、Coinbase…)が世界を支配して、日本は付加価値の低いサービス業ばかりをやるようになった。コンピューターはもちろん Windows か Mac。情報の検索、事務や営業の管理、自動運転、半導体、半導体装置、決済、フィンテック、ソーシャルメディア、ストリーミングメディアは全部アメリカがほぼ完全に支配して、その周辺にある曖昧な領域を日本はやっていく。

アメリカ 日本
科学技術中心 サービス業中心
高付加価値 低付加価値
グローバル ローカル
英語から多言語 日本語から英語
直線的思考 ひねくれた思考
金くれなきゃやらない 金より大事なものがある(と嘘つきながら、金金金…)

科学技術をバカにするうぬぼれた日本と科学技術を推進するアメリカ(とヨーロッパの一部)の象徴

東京大学の予算(2021 年)…2798 億円
スタンフォード大学(2020 年)…約 3.8 兆円

スタンフォード大学は東京大学の 14 倍の予算がある。アメリカにはスタンフォード大学くらいの予算をもつ大学が他にもいくつかある。

東京大学の予算

産学連携等研究収入及び寄附金収入 688 億円

スタンフォード大学の予算

operating revenues $6.1 billion
endowment $28.9 billion

(別紙)予算、収支計画及び資金計画
Stanford University reports FY 2020 financial results

あなたは息子(または生徒)に「東大はすごいんだぞ。ノーベル賞の受賞者もけっこういるし、世界的にトップクラスだし」と言うかも。でもうそうそ。でたらめもいいところ。私は東京大学の理学部に感謝していますが、それと研究予算は話が違う。こういう話をすると「小僧が生意気な!」と性格が歪んだ人は思うかもしれない。でも、文部科学省も東京大学に投資しないし、日本のなんちゃってグローバル企業も東京大学とほとんど連携しない。東京大学をひいきにしても、東京大学が世界トップクラスと言うことはかなり難しい。

これを読んでいる生徒も目を覚まして世界を調べてください。特に地方にいる人は「東京都はすごい街! したがって東京大学は日本一…!」という不気味な崇拝をしてはいけない。東京は臭いし、汚いし、狭いし、治安は悪いし、ゴキブリだらけの、ただのソドムとゴモラ。東京大学がすごいなら京都大学も同じようにすごいはずなのに、東京大学がすごいと思うのは、あなたが無知か、テレビの見すぎか、YouTube の見すぎか、臭くて汚い東京都に上京したいかのどれかにはまっているから。

次は理化学研究所。

理化学研究所(2021 年) 991億円

人員・予算

私の祖父は理化学研究所の化学者でした。その理化学研究所も 991 億円というかなりのスリム予算。一桁違うか何回も確かめたよ。もうビッくらポン。私の家族たちは「理化学研究所は日本の科学技術の中枢なり」とほざいてますが、その「中枢」が半導体の NVIDIA というたった 1 つの会社の年間開発予算($3,924 million、日本円で約 4,400 億円、2021 年度決算報告書より引用)の半分どころか、半分の半分にも満たない。

日本が国レベルでやっている研究所が、アメリカにあるたった一個のテクノロジー会社に負けるのはどういうことか?

開成や筑駒や灘にいる学生とその家族に伝えたいことはこういうことです。

何百年もかけて数学や物理を作ってきたイギリスやドイツの教科書をコピーして、自動車や石油化学や交流電源を作ってきたアメリカの技術をコピーして、他国の科学技術を巧妙にパクッたわりに「コピー大国・中国」を批判し、私の祖父も含めて日本の科学者や技術者にろくに金も与えず、「日本のために」とかなんとか下町情緒きかせた搾取の言い訳をぬかす日本に、あなたはいるべきですか?

「そう思うなら、まずお前が日本を出ていけ」と思った人もいるかも。でも、この記事を読んでそういう思考をたどったら、もうおしまい。日本に明るい未来がくる時代はおそらく数百年はなく、ひねくれた思考がまともになるのも数百年はない。そしてそのとき個人はたぶん生きてない。