2個の炭素に4個の水素が結合した物質をエチレンという。エチレンは1個の二重結合をもつ。最も炭素数の小さいアルケンであり、不飽和炭化水素である。
分子式はC2H4、構造式はCH2=CH2。無色で、かすかに臭い。可燃性で、工業的に可燃性・引火性ガスに指定される。
構造は単純だが、さまざまな物質と反応し、扱いは注意を要する。
エチレンの二重結合に水素を付加するとエタンになる。これは不飽和炭化水素が飽和炭化水素になる反応である。
エチレンに水を付加する(水和)とエタノールになる。エタノールはアルコールの一種で、第一級アルコール。
エチレンを付加重合させるとポリエチレンになる。
高校化学では、エタノールと濃硫酸を混ぜてつくる。濃硫酸はエタノールを脱水させるために使い、温度は160℃~170℃にする。
温度に注意する。温度が低いとエチレンではなくジエチルエーテルがつくられてしまう。
エタノール→エチレン(160℃~170℃)
エタノール→ジエチルエーテル(130℃)
どちらも濃硫酸による脱水反応。
炭化水素の概要:飽和と不飽和、鎖式と環式
アルコール
エチレン
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