「取り急ぎ」は何を取っているのか?使い方に注意しないと失礼になる言葉
「取り急ぎ」は、急いでいるので正確に伝える時間がないことを伝える言葉です。手紙では使わず、メールで使います。
◯面識のある人に送るメール
△面識のない人に送るメール
△手紙
面識のない人、相手が自分よりずっと年上・目上の人には使いません。すでに面識があり、何回かメールをやりとりした仲の人に使います。
「取り急ぎ」は何を取っているのか
取り急ぎの取りは、「自分の意図を理解してください」「私の忙しい状況をくみ取ってください」の「取り」です。相手が自分のお願いを「くみ取る」のです。
言葉そのものに要望が含まれているため、何回も使うことは失礼にあたります。いつも使うと、相手に
「こいつはいつも急いでいるのか」
「また後で大切なことを言われるのか。だったら今言ってくれよ」
と思われてしまう。自分が「取り急ぎ」を言われる側に立つと、少なくとも毎日使う言葉ではないことがわかるでしょう。
「取り急ぎ」の無難な使い方
- 取り急ぎ、連絡まで
- 取り急ぎ、ご報告まで
と「まで」を合わせて使う場合があります。「まで」は一般的な終助詞ではないため、体言止めのような一癖ある感じが伝わります。つまり相手を選ぶ。あえて使う場合は別にして、理由がなければ別の表現にするほうが無難です。
- 取り急ぎ連絡いたします
- 取り急ぎにご報告いたしました
と通常の文に持っていけば、負のニュアンスが消えます。
そもそも、最近は「取り急ぎ」を使わない人が増えています。メールを送る時は、「なぜこの言葉を使うのか?」と三十秒でも一分でも考えましょう。
本当は難しい敬語、言葉の表現、手紙の書き方
-
はがきの書き方 頭語と結語の正しい組み合わせ
0
663
-
暑中お見舞いに使える表現集
0
70
-
「各位」の意味と使い方~関係各位とお客様各位は正しいの?
0
60195
-
-
-
-
「ご健勝」の使い方と例文:手紙やメールを長くするお決まりの文言集
0
21362
-