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イギリスの産業革命(ワット、ニューコメン、ダービーなど)

イギリスの産業革命はマンチェスターの綿工業から始まった。1773年にケイが飛び杼を発明して綿布の効率的な生産が可能になると、綿糸不足になった。その後に発明された水力紡績機が接続されてさらに効率な生産が始まった。

まとめ

時期|発見者|発見(業績)
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1705|ニューコメン|蒸気機関
1709|ダービー|コークス製造法
1733|ケイ|飛び杼
1764|ハーグリーブス|ジェニー紡績機
1769|ワット|蒸気機関の改良
1769|アークライト|水力紡績機
1814|スティーブンソン|蒸気機関車の試運転成功

ニューコメンとワット

産業革命は綿工業から始まったが、ニューコメンの蒸気機関は鉱山用に作られた機械であり、汎用性に欠けていた。ワットはこの蒸気機関に著しい改良を加えて、工場でも動作できるようにした結果、鉄道や船といった業態まで用いられるようになり、最終的にスティーブンソンの蒸気機関車につながった。

木炭と石炭

製造業の基本はであり、「鉄は国家なり」と言われるくらい重要である。ダービーはコークスを用いて鉄を作るという近代的な製鉄技術を生みだした。コークスは石炭を加熱して硫黄などの不純物を排除したもの。

なお現代の製鉄では鉄鉱石(酸化鉄)にコークスと石灰石を入れて加熱する。すると炭素の多い銑鉄ができる。銑鉄を転炉に入れて酸素を吹きこむと、鉄に含まれる炭素が除去されて、純度の高い鉄ができる。

動力(ニューコメン、ワット)と材料(ダービー)がそろったところで、産業革命は本格的に進むことになった。

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