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エッセイ 教育

開成中学校と開成高校はどんな学校か?卒業生が学内の特徴と運動会について少し解説します

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開成卒業生が開成中学校と開成高校をほんの少し紹介します。受験生とそのご家族はぜひ最後まで読んでください。開成の特徴をあえて言うなら次の四つがあげられます。

自由な校風

開成はとにかく自由な学校です。校則はありますが、厳格なルールはほとんどありません。授業はなまやさしく、怒る先生はほとんどいない。今や社会問題になっている体育もゆるく、ろくに運動のできない&やる気のない私もそれなりに評価されます。

自由な校風のおかげで生徒の知的好奇心はうまく刺激されます。勉強のできる人の特徴のとおり、成績は知的好奇心と関係しています。開成の東大合格者数は自由な校風の賜物といえます。

自由には責任がともなうため、学生は早いうちに責任を学びます。運動会、文化祭、旅行は生徒の自主的な企画にもとづいていますが、生徒はこうしたイベントを通じて仕事の責任を理解します。高校三年生になると全員が運動会の運営に携わるため、責任は不可避に負います。

草食系の人にあっている

ガツガツした人もいますが、なよなよした人もいます。開成はさまざまな性格の人のるつぼで、つまるところ全員が少数派に属します。多くの学校は学内にヒエラルキーが生まれますが、開成はそうした人的ピラミッドがほとんど生まれない。

不登校

今の日本は不登校が問題になっていますが、その原因になるいじめは少ないほうでしょう。開成は高校二年生くらいから東大受験を意識するため、人間関係を無駄にこじらせるようなエネルギーは自然に消えます。

草食系の人、つまり体育会系でない人は平穏に生活できます。ただし次に述べるように運動会は癖があり、注意が必要です。

運動会は強制参加で癖が強い

良くも悪くも開成は運動会が学校としてのアイデンティティーで、生徒は全員参加します。不参加の生徒は浮いてしまうので、嫌でも参加しないといけない。

私は中学校から開成にいましたが、中学一年生の四月から運動会の練習がいきなり始まり、かなり戸惑った記憶があります。小学生のときに見学してわかっていたのでそれなりに覚悟はしていましたが、いざ現実になると混乱します。

体育が好きな人もそうでない人も、運動会の練習で開成独特の雰囲気に飲まれていきます。開成の運動会はそれだけで記事ができるので、ここではほどほどにしておきますが、受験生を安心させるために一つだけポイントを伝えます。

「開成はどんな学校か?」という動画で説明したように、体の弱い人、運動が嫌いな人、やる気のない人も運動会でしごかれることはありません。私も運動やスポーツは嫌いですが、運動会の練習で怒られたことはありません。

開成の運動会は「やることの意味がある」行事で、社会問題になるようなしごきはない。おそらく半分以上の人はしかたないからやっている。運動の嫌いな子どもをもつご家族は開成の運動会が気になると思いますが、実態は厳しくありません。

むしろ厳しい練習を課してけが人が出たら、運動会準備委員会(だっけ?)がルールや慣行をすみやかに変更するでしょう。

高校三年生になると「なんで運動会なんかやらなきゃいけないの?」と怒る生徒も出てきます。ボイコットする人も出てきます。この対立が開成の不毛な修羅場です。他の学校は不良がいたり、学級崩壊したり、品行方正のために厳しい校則をもうけたり、それに反発する人が出てきたりといった問題を抱えていますが、開成はそうした問題の代わりに、「なんで運動会にこだわっているの?」という根本的な問題と戦うことになります。

数学は伝統的に強い

開成はおそらく数学が強い学校です。学内に数学クラブや数学勉強会が生まれるように、生徒は自主的に数学を勉強します。

そもそも開成中学校は算数がとても難しいので、入学者のほとんどは数学に強いのかもしれない。ただ、数学色が強いために、数学ができない人はおそらくコンプレックスをもってしまうでしょう。

数学ができる人は似たような人種がたくさんいるので、互いに切磋琢磨して勝手に成績を伸ばします。開成のいいところは、勉強の意識がなく勉強する空間がそこらじゅうにあることです。例えば放課後になると、中学生のくせに微分積分を議論しているグループがあらわれます。

開成高校からの進学者は高校一年生のときに特殊な時間割をくむ

高校からの進学者(およそ 100 人)は高校一年生のときに特殊な時間割にもとづいて勉強します。

ちなみに「中学からの生徒は数学に強く、高校からの生徒は英語に強い」と言われていましたが、そのとおりかもしれません。

開成が合わない人

開成中学校も開成高校もゆるいので、自己責任で勉強し行動する必要があります。人に言われないと行動しないタイプ、宿題しか勉強しないタイプは開成に合わないかもしれない。

行事に参加して自由と責任を理解しますが、逆に言えば帰宅部で委員会に入らない生徒は、午後 3 時以降の長い自由をもてあますことになります。授業も厳しくないので、極端な話、寝てても問題はない。先生は生徒の知的好奇心と積極的な姿勢を信じているので、怠けている生徒をあえて厳しく怒ることもない(怒る先生はもちろんいますが、今はおおまかな話をしています)。

つまり開成の自由を心ゆくまでなめている生徒は勝手に落ちぶれていく。

自由と責任は表裏一体だということを直感的に理解している人は開成がとても合っていますが、暇があったらすぐに遊んでしまう現実主義的な人は開成がたぶん合わない。

…という印象を私は六年間でもちました。関係者で「いや、そこは違う!」という意見がありましたら irohabook@aol.com までご連絡ください。

最近「東大ってどんな大学?」も解説しました。

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