なぜ遅刻は悪いのでしょうか? 今回はいつも遅刻している人や、遅刻癖のある人に困っている人に読んでほしい「遅刻」に関するエッセイです。
遅刻は相手の時間を奪います。これが時間でなく物だったら返却してすみますが、時間は永遠に戻りません。この感覚のせいで、人は遅刻に厳しくなります。
遅刻が悪い理由
遅刻がダメな理由は、遅刻が双方の不利益になるからです。遅刻魔を信用する人はあまりいない。私は「いや、遅刻する人はむしろ有能だ」と考えている遅刻魔を知っていますが、このタイプは二重の意味で損しています。
私は「遅刻は絶対にダメだ!最悪だ!」とは思いません。遅刻で損する人は遅刻された相手でなく、遅刻した本人です。遅刻癖のある人は定期的に遅刻というミスをしますが、ミスを続けるのはミスを認めないからです。その習慣は将来の機会損失になります。
また、遅刻は全体の生産性を下げます。全員の参加を要求している会議で一人が遅刻したら、ちゃんと時間を守っている参加者は待っている分だけ会社の資源を食いつぶすことになる。
「あいついつも遅刻して腹が立つ!」と怒っている人は、その怒りをおさえて遅刻魔の言い訳をきちんと聞いてください。言い訳するときのしぐさや顔つきも観察してみましょう。
よくある言い訳
「電車が遅れた」と言い訳する人は、不幸や失敗を他人のせいにして、弱者に冷たく強者にへつらう傾向にあります。このタイプは自主性がなく、自分の頭で考える習慣が不足しています。
「化粧をしていた」と言い訳する人は、道徳や倫理の観念に乏しく、相手を不快にしたり傷つけたりすることに抵抗がありません。反省よりも猪突猛進な行動を優先し、高い自尊心をもっています。
「物を忘れた」と言い訳する人は、好き嫌いが激しく、勉強や仕事を真面目にやらない傾向にあります。反抗心が強いわりに、人からの批判や悪口に弱く、100 回の悪行は 1 回の善行で帳消しになると信じています。
また、言い訳するときに下を向いたり、目をそらしたりする人は「まだまし」な人です。目をそらさないで言い訳したら、その人はかなり危険なタイプかもしれない。言い訳するときに目をそらさない、または笑顔を貫く人は短絡的思考が得意で、罪悪感に乏しく、演技と嘘が得意です。
遅刻する人は有能でしょうか? それとも無能でしょうか? 有能と無能の違いはその人がおかれた環境によります。みんなが遅刻する会社にいたら、遅刻する人は無能ではありません。みんなが遅刻しない会社にいたら、遅刻する人はたぶん無能です。
遅刻癖のありなしと有能・無能は関係ありません。
学校で遅刻する人は成績が悪いでしょうか? 遅刻癖と成績はそこそこ相関すると思いますが、そこまで強くないでしょう。
時間にルーズな人と時間を守る人はそれぞれの世界で生きると全体が最適化されます。だらしない人はだらしない人と一緒に行動すればよく、そうでない人はそうでない人と付き合う。その世界で損する人はほとんどいない。
「時間を守らない人がいてムシャクシャする!」と怒っている人は、時間にルーズな人と関わってはいけない。時間は最も大切な資源で、奪われた時間は二度と戻ってこない。人生を豊かにするには、つまり幸せな人生を送るには、あなたの時間を大切に扱ってくれる人とだけコミュニケーションをする必要があります。
時間を守らない人には「遅刻する人は最低だ!」と怒ったり説得したりしても意味がない。遅刻癖を改善する遅刻魔はほとんどいないため、サポートしても意味がない。
つまり関わらない以外に選択肢がない。
社会全体で考えると、おそらく、遅刻する人だけが集まる会社と遅刻しない人だけが集まる会社にパカッと分かれたとき、遅刻がもたらす不経済はほとんどなくなるでしょう。