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化学のmolとはなにか?モルという単位をざっくりわかりやすく解説

1molとは6.02×1023個のこと。いちいち6.02×1023個と書くのもわずらわしいため、化学ではこれを1molという。

水素原子1molは、6.02×1023個の水素原子たちを意味します。銅原子1molは、6.02×1023個の銅原子たちを意味します。

同様に、ヘリウム原子5molは、5×6.02×1023個のヘリウム原子たちを意味します。フルクトース分子32molは32×6.02×1023個のフルクトース分子たちを意味します。こうして書くと大変なので、この「6.02×1023個」を省略できるような単位「mol」が生まれたのです。

molがわかったか確認するテスト

792×6.02×1023個のアルゴン原子は何molあるか?

答え…792mol

こうした問題を見ると「なんて簡単なんだ…!」と思うはず。molは結局のところ「ダース(12個)」と同じ概念です。2ダースが24個、3ダースが36個であるように、792×6.02×1023個は792molなのです。

そして話はややこしい方向へ…

molを深く理解するにはモル質量とモル体積を知ることが不可欠…と教科書はいいます。モル質量とモル体積のせいでmolは難しくなりますが、molはあくまでも前述のとおり「ダース」の進化版にすぎない。

で、molをもとにモル質量とモル体積を考えます。

  • モル質量とは、その物質が6.02×1023個集まったときの質量
  • モル体積とは、その物質が6.02×1023個集まったときの体積

モル質量

モル質量は、物質が6.02×1023個集まったときの質量ですが、これは周期表の各元素の原子量が参考になります。周期表の窒素を見ると14と書いてある。つまり窒素原子が6.02×1023個集まると14gになる。

窒素原子6.02×1023個 → 14g

2つの窒素原子で窒素分子になるから、窒素分子(窒素原子が2個くっついたもの)が6.02×1023個集まると28gになる。

窒素分子6.02×1023個 → 28g

ということで窒素分子1molの質量(モル質量)は28gとなります。同様に水素原子の原子量は1なので、水素分子の1molの質量(モル質量)は2gになる。

モル体積

1molあたりの体積をモル体積といいますが、窒素や水素などの気体はだいたい22.4リットルです。

この22.4リットルという値は0°、1.01Paにおいての値。気体は温度と圧力(気圧)によって体積が大きく変わるので、0°、1.01Paと条件を定めて体積をはかる。この条件における気体のモル体積は22.4リットルになります。

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