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プラグマティズム(パース、ジェームズ、デューイ)の哲学|高校倫理

プラグマティズムは行為と結果を重視するアメリカの哲学で、パース、ジェームズ、デューイに三人が代表的である。「プラグマティズムの格率」を提唱したパースが祖とされる。各人の思想を端的に表す言葉は次の通り。

  • パース…プラグマティズムの格率
  • ジェームズ…有用性
  • デューイ…道具主義

プラグマティズムは一般的に前期と後期に分けられる。パースとジェームズが前期、デューイが後期である。

数学者・論理学者のパースはある科学誌で「プラグマティズムの格率」を唱えた。プラグマティズムの格率は、意味を結果から考えるという思想である。スマートフォンが社会的な価値をもっていることは、スマートフォンが普及している結果からわかる。もし普及していなかったら、社会的な価値があるかどうか判別できない。

ジェームは、それが真理(善)であるかどうかは、それが有用であるかどうかで判断できると唱えた。鉄道と自動車という技術が善であるのは、鉄道と自動車が有用と考えられるからである。

有用という概念は国、文化、時代によって異なるため、真理(善)もまた状況によって異なる、つまり真理(善)は相対的な概念であるとジェームズは考えた。

デューイは「知性は道具である」という道具主義を唱えた。人間は知性を道具のように扱って、困難を克服して新しいものをつくる。

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