単射と全射の定義と例
単射
X = {1, 2, 3}, Y = {A, B, C, D}, f: X → Y について
1 → A
2 → B
3 → C
のとき、f は単射といいます。単射とは2つ以上の元から同じ元にいかないような関数です。下のような関数は単射ではありません。
1 → A
2 → A
3 → A
1 → A
2 → A
3 → B
1 と 2 が A という同じ元にいっているので、単射ではありません。
単射の例
実数を集合を R として f: R → R の関数が単射かどうかを考えてみます。
- y = x + 1
- y = x2
- y = sin x
それぞれは
- 単射
- 単射でない
- 単射でない
となります。y = x2 では x = 1 も x = -1 も 1 という同じ元にむかうので、単射ではありません。y = a といった定数関数でない一次関数は単射です。
全射
X = {1, 2, 3, 4}, Y = {A, B, C}, f: X → Y について
1 → A
2 → B
3 → C
4 → C
のとき f は全射です。f は Y のすべての元をカバーしています。行き先の集合(Y)のすべての元をカバーするとき、f は全射といいます。全射は単射と違い、異なる元が同じ元に向かっても問題ありません。全射は単射と違うのです。次のような関数は全射ではありません。
1 → A
2 → A
3 → C
4 → C
上は B がカバーされていません。
1 → B
2 → B
3 → B
4 → B
上は A と C がカバーされていません。
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