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受験生必読!第2話「中学受験という競争」その1(はじめての授業)

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連載小説「ペンは剣よりも強し」の第二話になります。

前回までのあらすじ

坂本真一郎は放課後に渡された日数研のパンフレットのせいで入塾テストを受けることに。国語は偏差値24、算数は76、総合的に不合格という結果になった。しかし塾長のさじ加減で運良く拾われ、塾に入ることに。

「ペンは剣よりも強し」全話目次(第1話〜)
第2話「中学受験という競争」その1(はじめての授業)
第2話「中学受験という競争」その2(週末テスト)
第2話「中学受験という競争」その3(いじめる人間、いじめられる人間、どちらでもない人間)

本編

塾はSクラスとAクラスに分かれていた。Sクラスは最も優秀な生徒が入るクラスで、Aクラスはそれ以外の生徒がいるクラス。真一郎はそのクラスの一番後ろの席に座ることになった。

この席順は入塾テストの成績順で決まっていた。一番できた子は教室後ろから見て左一番上に座り、続いて六人が一列に左から右に向かって座る。つまり右一番上にいる子は六番目に優秀ということだ。

続いて二列目、三列目となり、教室は六列目まである。真一郎は六列目の五番目の席に座っており、右隣に人はいなかった。つまり真一郎はビリだった。

最初の席順が入塾テストの成績順だと知ったのは国語の授業が終わってからだ。当日はじめて塾にきた時は緊張と不安がいっぱいだったが、授業は意外にも集中できた。

「これは国語に限った話ではありませんが、復習はしないでくださいね」

分厚い教科書と問題集はあらかじめ渡されていたが、塾から予習はかたく禁止されていた。国語の先生は身長が小さい女性で、はきはきしゃべって怖いところがあった。

「さて、段落というのは一文字下がっている部分だから、そのくぼんでいるところに番号を書くようにしましょう。はい、みんな書いて。一個でもずれると全部間違えるから、見落とさないようにね」

教科書の問題文をバラバラにして一つ一つを分析する。そのために最初は段落を分ける。

「文章をまとめて読んではいけない。必ず段落ごとに読んでいく。必ずですよ」

なるほどと思った。説明がシンプルで、小学校の担任よりずっとわかりやすかった。カンニングを無視するような先生の言うことはもう信用できない。これからは塾に通って、この先生の言うことを信じようと思った。

……

家に帰って父母に授業の感想を伝えた。母は国語がついていけるか心配していたが、今日の授業はきちんとついていけた。

「どんどん難しくなるんだから、最初に予習したら?」

「ダメだって。この教科書は予習しちゃダメなんだって」

父はバカにしたように笑った。

「予習しないでいって、授業でわからなかったらどうするんだ」

「復習する…」

「授業でわからない問題を家で解けるのか?俺はそう思えない」

母が不機嫌な父をなだめた。

「塾が予習を禁止してるらしいんだから、この子に予習しろと言ってもしょうがないよ」

「そんなの関係ないだろ。塾は塾で、家は家でやればいい話だ」

「塾の方針に一応従ったほうがいいんじゃない?」

「変な塾だな。まあとりあえず好きにしろ」

(変なのは自分だろ!)

父は細かいところで自己主張し、決して曲げなかった。この気質は母の性格と対立し、そのまま教育方針のずれになっていく。

(この教科書はこの塾が作った。その塾がこの教科書の使い方として予習はダメと言っているなら、素直に従えばいいじゃないか。わざわざ逆らう必要なんてないのに)

父が風呂に入ると、母は教科書とノートを取りだして言った。

「授業をきちんと受けなさいよ。ノートはちゃんと書くこと。あんた字が汚いから、もっときれいな字で書きなさい」

「うん。わかった。でも予習はしないよ」

「わかってる。塾の方針なんだって言っておくから」

「なんで塾が予習はダメと言っているのに、予習しろって無理なことを言うの?しょうがないじゃん、僕にそんなこと言っても。塾に言えばいいじゃん」

「そうよね。まあ、それは言っておくから」

「なんでいつもあんなしつこいの?自分が全部正しいの?」

だんだん興奮してきた。どうでもいいことでしつこく怒るので、ちょっとしたことを話すのも嫌だった。この頃から彼は、本音を父に告げたことが一度もない。本音に父の尊厳を傷つけるものがわずかでも混ざっていたら、三時間以上の執拗な怒鳴り声やビンタを受けることになるからだ。

「まあまあ、言っておくから。とにかく復習はきちんとやりなさい」

「わかってるよ」

……

算数の授業は木曜日にあり、等差数列を習った。国語と算数はそれぞれ例題、基本問題、練習問題、応用問題、発展問題がある。しかしAクラスは例題、基本問題、練習問題までしか扱わない。Sクラスは応用問題と発展問題も扱い、それらは別冊らしい。つまり真一郎たちとSクラスの生徒は持っている教材が異なる。

授業がすべて終わって他の生徒たちが話していた。

「僕たちは簡単なものを解いて、一つ上は難しいものを解くってことか。なんか悔しいな」

「しょうがないよ。実際応用問題なんてできないだろうし」

などと言っているそばを過ぎながら、少年は次のテストについて考えた。日曜日に週末テストがあり、そのテストの結果で席が変わるらしい。またこの席だったらと思うとゾッとした。今Aクラスに六列目五番目にいるということは、自分はこの塾で一番の劣等生ということだ。

「お前は一番頭が悪い」と座席は暗に言っている。それがたまらなく嫌だった。黒板の隣にあるピンク色の座席表を見るのがつらかった。

(座席を上げるにはどうすれば…)

その時、母の顔がふっと浮かんだ。「選択問題は、なんでもいいから選択して答えなさい」。真一郎は拳をにぎって「これだ!」と思った。カンでもなんでもいいからとりあえず答えればいい。書けばわずかな確率でも点が上がるかもしれない。

目次

「ペンは剣よりも強し」全話目次(第1話〜)
第2話「中学受験という競争」その1(はじめての授業)
第2話「中学受験という競争」その2(週末テスト)
第2話「中学受験という競争」その3(いじめる人間、いじめられる人間、どちらでもない人間)

あとがき

このあたりもすべて実話です。成績順に並ぶシステムで、私は最初ビリでした。ひどい劣等感にさいなまれた記憶があります。

塾によって復習と予習のどちらを重視するか違いますが、おそらくどちらでもかまわないでしょう。授業についていくことがなによりも大事です。中学受験は一度ついていけなくなると、そこからずっとわからなくなります。

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