モル濃度と質量パーセント濃度と質量モル濃度の違いと変換公式
高校化学では3つの濃度を習います。
- モル濃度
- 質量パーセント濃度
- 質量モル濃度
モル濃度
モル濃度は溶液1リットルに含まれる溶質の物質量(mol)のこと。単位は mol/L で表します。
2mol/L の水酸化ナトリウム水溶液 3L に含まれる水酸化ナトリウムの物質量は 2 × 3 = 6mol です。
質量パーセント濃度
質量パーセント濃度は溶液 100g に含まれる溶質の質量(g)のこと。単位は % で表す。
例えば 36% の水酸化ナトリウム水溶液 100g には、36g の水酸化ナトリウムと 64g の水が含まれています。
内訳 | 質量 |
---|---|
水酸化ナトリウム | 36g |
水 | 64g |
水酸化ナトリウム水溶液 | 100g |
3% の硫酸 300g では、硫酸は 300 × 0.03 = 9g 含まれているため、水は
\[ 300 - 9 = 291 \]
291g となります。
質量モル濃度
質量モル濃度は溶媒 1kg に溶けている溶質の物質量(mol)のこと。単位は mol/kg。質量パーセント濃度と異なる点は溶媒 1kg という点です。
例
質量モル濃度 5mol/kg の水酸化ナトリウム水溶液 6kg に含まれる水酸化ナトリウムの物質量は 5 × 6 = 30mol ではなく、次のように求めます。
水酸化ナトリウムのモル質量は 40 なので、質量モル濃度 5mol/kg の水酸化ナトリウム水溶液には、水 1kg について 200g の水酸化ナトリウムが溶けている。つまり 1200g の水酸化ナトリウム水溶液に 200g の水酸化ナトリウムが含まれる。
水酸化ナトリウム水溶液 6kg では 1kg の水酸化ナトリウムが入っていることになり、 1000 ÷ 40 = 25mol の水酸化ナトリウムが溶けていることになる。
質量パーセント濃度からモル濃度への変換公式
水溶液の密度を d(g/mL)、溶質のモル質量を M(g/mol)、質量パーセント濃度を x(mol/kg)とすると、モル濃度は
\[ \frac{10dx}{M} \]
となります。
理論化学
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