線形空間とは?実数上の線形空間と部分空間の例をあげて解説(図と式はなし)
線形空間と部分空間とはなにか?線形空間の定義をざっくりわかりやすく解説してもらいました。サブタイトルは質問、本文は ChatGPT の回答です。最後に(たぶん)間違ったことを言ってきたので、議論して訂正させました。
線形空間をざっくりわかりやすく説明してください
線形空間とは、ベクトルと呼ばれる数学的な対象の集合で、ベクトル同士の足し算とスカラー倍が定義されており、特定の条件を満たすことが要求される数学的な空間のことです。
具体的には、線形空間内のベクトル同士の足し算は、ベクトル同士を成分ごとに足し合わせて得られるベクトルで表されます。また、スカラー倍とは、実数などのスカラー(数)とベクトルをかけて得られるベクトルのことをいいます。
このとき、線形空間は、足し算とスカラー倍の操作に対して、特定のルールを満たす必要があります。
つまりベクトルの集合が線形空間ってことでOK?
はい、その通りです!
線形空間は、ベクトルの集合が特定の条件を満たす場合に定義されます。線形空間の要件である足し算とスカラー倍に関する条件を満たすようなベクトルの集合が、線形空間を構成することになります。
つまり、線形空間はベクトルの集合の一種であると言えます。
そのルールってなによ?
線形空間において、ベクトルの集合が持つべきルールは以下のようなものです。
- 加法の閉性:線形空間内の任意の2つのベクトルを足し合わせると、また線形空間内にあるベクトルが得られます。
- 加法の結合則:任意の3つのベクトルについて、加法の順序を入れ替えても、同じ結果が得られます。
- 加法の可換性:任意の2つのベクトルについて、加法の順序を入れ替えても、同じ結果が得られます。
- 零ベクトルの存在:線形空間には、足し算に関する単位元となる特別なベクトル(零ベクトル)が存在します。
- 逆元の存在:線形空間内の任意のベクトルに対して、その逆元(加法に関する逆元)が存在します。
- スカラー倍の閉性:任意のスカラーと線形空間内の任意のベクトルをかけ合わせると、また線形空間内にあるベクトルが得られます。
- 分配法則:スカラー倍と足し算に関して、分配法則が成立します。
- 結合法則:スカラー倍の結合法則が成立します。
- 単位元の存在:線形空間には、スカラー倍に関する単位元となる特別なスカラー(通常は1)が存在します。
- 結合係数の分配法則:2つのスカラーとベクトルの積に関して、分配法則が成立します。
これらのルールを満たすベクトルの集合が線形空間となります。
線形空間の部分空間とはなんですか? ざっくりわかりやすくお願いします
線形空間の部分空間とは、線形空間の中で、自身も線形空間になっているようなベクトルの部分集合のことです。
つまり、線形空間内のある集合が、線形空間の要件である加法やスカラー倍の演算について閉じているとき、その集合は線形空間の部分空間として扱うことができます。
例えば、平面内の原点を通る直線上の全ての点の集合は、平面全体を表す線形空間の部分空間となります。
なぜなら、この直線上の任意の2つの点を足し合わせると、また同じ直線上にある点が得られ、スカラー倍についても、この直線上の任意の点にスカラーをかけても、結果はやはり直線上にあります。
なるほど〜つまり部分空間にある任意の二つのベクトルを足したら、そのベクトルもまたその部分空間にありますよ、っていう空間をいうわけね?
はい、その通りです!
部分空間は、元の線形空間の中で、自身も線形空間になっているような部分集合のことであり、線形空間の要件である加法とスカラー倍について閉じているという条件を満たしています。
部分空間に属する任意の2つのベクトルを加算した場合、その和もまた、部分空間内に存在することが要求されます。
また、スカラー倍についても同様です。
つまり、部分空間は、元の線形空間の要件を満たしつつ、自身も線形空間であるような部分集合のことを指しています。
R^3 は線形空間ですよね? もしそうなら、その部分空間の例をあげてください
はい、R^3 (三次元実数空間) は線形空間です。以下に、R^3 の部分空間の例をいくつか挙げてみます。
原点を通る平面:原点を通る平面上のベクトル全体は、加法とスカラー倍について閉じており、自身も線形空間を成します。つまり、R^3 の原点を通る平面は、R^3 の部分空間です。
x軸、y軸、z軸:x軸、y軸、z軸上のベクトル全体は、加法とスカラー倍について閉じており、自身も線形空間を成します。つまり、x軸、y軸、z軸は、R^3 の部分空間です。
原点を通る直線:原点を通る直線上のベクトル全体も、加法とスカラー倍について閉じており、自身も線形空間を成します。つまり、R^3 の原点を通る直線は、R^3 の部分空間です。
すべての要素がゼロであるようなベクトルの集合:すべての要素がゼロであるようなベクトルの集合は、加法とスカラー倍について閉じており、自身も線形空間を成します。つまり、R^3 のすべての要素がゼロであるようなベクトルの集合は、R^3 の部分空間です。
これらは、R^3 の部分空間の一例です。部分空間は、元の線形空間の一部分を抜き出したものであり、線形空間の性質を引き継ぎます。
R^3の部分空間は絶対に原点を含む。これって正しいよね?
いいえ、それは必ずしも正しくありません。R^3の部分空間が原点を含むかどうかは、その部分空間の定義によって異なります。
例えば、先程の例で挙げた「原点を通る平面」や「原点を通る直線」は、もちろん原点を含む部分空間です。
しかし、例えば「x軸」や「y軸」といった部分空間は、原点を含むとは限りません。これらの部分空間は、原点を通る平面上の一直線であり、原点自体は含まれません。
また、すべての要素がゼロであるようなベクトルの集合は、原点を含みますが、原点以外のベクトルは含みません。
つまり、R^3の部分空間が原点を含むかどうかは、その部分空間自体の性質に依存します。
異議あり! 線形空間はゼロベクトルを含みます。それが定義のはずです。だったら、R^3の部分空間は絶対に原点を含むはずです!
申し訳ありません、私の前回の回答が不正確でした。
あなたがおっしゃるように、線形空間にはゼロベクトルが必ず含まれます。そして、R^3の部分空間も線形空間であるため、部分空間にもゼロベクトルが必ず含まれることになります。
そして、R^3のゼロベクトルは原点であるため、R^3の部分空間は必ず原点を含むことになります。
ご指摘いただきありがとうございました。
R^3の部分空間の次元は何パターンありますか?
R^3の部分空間の次元には、次のように3つのパターンがあります。
次元が 0:部分空間が単一の点で構成される場合、その部分空間の次元は 0 になります。すべての成分がゼロであるようなベクトル (0, 0, 0) だけが含まれる平面などがこのパターンに当たります。
次元が 1:部分空間が直線で構成される場合、その部分空間の次元は 1 になります。たとえば、原点を通るある方向の直線がこれに当たります。
次元が 2:部分空間が平面で構成される場合、その部分空間の次元は 2 になります。平面は、原点を含む 2つの線形独立なベクトルで張ることができます。
なお、R^3 のすべての部分空間の次元の和は、R^3 自身の次元と一致するため、3になります。つまり、R^3の部分空間の次元が 0、1、2 であるものを全て考えると、その次元の和は 0+1+2=3 になります。
? 次元の和なんて聞いてないよ!
申し訳ありません。誤った回答をしてしまいました。R^3 の部分空間の次元には、次のように 4つのパターンがあります。
次元が 0:部分空間が単一の点で構成される場合、その部分空間の次元は 0 になります。
次元が 1:部分空間が直線で構成される場合、その部分空間の次元は 1 になります。
次元が 2:部分空間が平面で構成される場合、その部分空間の次元は 2 になります。
次元が 3:R^3 自身が R^3 の部分空間であるため、その次元は 3 になります。
おっしゃる通り、次元の和という言葉は不適切でした。再度、お詫び申し上げます。
部分空間の和について教えてください
部分空間の和とは、複数の部分空間を合わせてできる新たな部分空間のことを指します。部分空間の和は、加法について閉じているため、2つ以上の部分空間を足し合わせることで構成することができます。
具体的には、2つの部分空間 U, V の和 U+V は、以下のように定義されます。
\[ U+V = \{ u+v | u∈U, v∈V \} \]
ここで、u+v は、2つのベクトル u, v を足し合わせた結果を表します。このとき、U+V は加法について閉じており、また、スカラー倍についても閉じています。つまり、U+V もまた部分空間となります。
また、部分空間の和については、3つ以上の部分空間を足し合わせる場合にも拡張することができます。3つ以上の部分空間 $U_1, U_2, ..., U_n$ の和 $U_1+U_2+...+U_n$ は、以下のように定義されます。
\[ U_1+U_2+...+U_n = \{ u_1+u_2+...+u_n | u_i∈U_i, 1≤i≤n \} \]
同様に、この和も加法について閉じており、スカラー倍についても閉じています。したがって、$U_1+U_2+...+U_n$ もまた部分空間となります。
おしまい
ここからは感想
今回は線形空間と部分空間の定義について聞きましたが、ここはちょっと苦労しました。うまくいったものをこうして公開しましたが、適当にやるとバグってワケワカメなことを言ってくる。
上を見ても、きいてもないのに次元を足してくるし…。別に足すのはかまわないけど。実は他にもいろいろ質問したんですが、なんか次元の話をすると、こやつ、いつもいつも次元を足し算しちゃう。
そのたびに訂正するんですが、「はい、わかりました。次元は足しません」って言いながら、次の回答でまた足しちゃう。
線形代数
-
右手系3次元座標とベクトルの外積の定義と公式07178
-
一次結合、一次独立、一次従属のまとめ0634
-
三次元ベクトルの外積の成分表示02847
-
2×2行列(2次正方行列)の和と積の計算(足し算とかけ算)034043
-
2次正方行列(2×2行列)の逆行列の定義と公式07718
-
2次正方行列と2次元ベクトルの積と連立方程式の関係02632
-
線形代数(ベクトルと行列)のざっくりとした説明01845