水酸化ナトリウムの潮解性などの性質とイオン交換膜による製法

NaOH(水酸化ナトリウム)はアルカリ金属のナトリウムの水酸化物。水によく溶けて、水酸化ナトリウム水溶液は強塩基。すなわち水中でほぼ完全に電離する。

NaOH ↔ Na+ + OH-

水酸化ナトリウムの性質

・常温で白い固体 ・潮解性

水酸化ナトリウムの固体を常温空気中に放置すると、しだいに溶けて液状化する。これを潮解という。

潮解は、水酸化ナトリウムが空気中の水分を吸収するために起きる。

また潮解と同時に水酸化ナトリウムは空気中の二酸化炭素とも反応し、一部が炭酸ナトリウムになる。

2NaOH + CO2 → Na2CO3 + H2O

水酸化ナトリウムの製法(イオン交換膜法)

塩化ナトリウム水溶液(食塩水)を単に電気分解すると、陰極に水素、陽極に塩素が発生する。

電気分解するときに陽極側と陰極側に陽イオン交換膜をとりつけると、塩化物イオン(Cl-)が陰極側に流れず、かつナトリウムイオンだけが陽イオン交換膜を通って陰極側に流れる。

陰極側では水が分解して水素と水酸化物イオン(OH-)になるため、陰極側においてナトリウムイオンと水酸化物イオンが水酸化ナトリウムをなす。

水酸化ナトリウムとベンゼンスルホン酸ナトリウム

加熱融解した水酸化ナトリウム(水酸化ナトリウムではない!)にベンゼンスルホン酸ナトリウムを入れると、アルカリ融解によってナトリウムフェノキシドができる。

ナトリウムフェノキシドに塩酸を加えると弱酸であるフェノールが遊離する。これはフェノールの重要な製法である。

なお「常温固体のものを加熱融解した液」を使った反応として、水酸化ナトリウムの他に塩化ナトリウムがある。塩化ナトリウムを加熱融解して電気分解することを融解塩電解という。これによってナトリウムの単体ができる。